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中国企業の海外投資戦略と政府系ファンド

上席主任研究員 金 堅敏

2008年4月

要旨

中国企業による対外買収戦略が注目されている。1.5兆米ドルを越えた外貨準備の一部運用を背負った政府ファンド、中国投資有限公司(CIC)によるサブプライム危機で苦しむ米国投資銀行の一つであるモルガン・スタンレーへの50億ドルの出資は、チャイナマネーの世界進出を象徴する出来事であった。2002年の共産党大会で提起された「走出去」(国際化)戦略を背景に中国企業による対外投資額(金融を除く)は、2002年の50億ドルから2007年の200億ドルにまで拡大した。これまでの好況な株式市場や高収益などで豊富なキャッシューフローを手に入れた中国企業は、積極的な対外買収戦略を展開し始めた。

本研究は、世界のSWF(Sovereign Wealth Funds)における中国政府系ファンドの位置づけや中国政府系ファンドに対する懸念事項を整理した上で、中国投資有限公司(CIC)設立背景、運用方針、運用実態を分析し、CICを含む中国の政府系投資機関の海外投資実態及びCICと他の国有投資機関との相関関係、国有投資機関と産業政策とのリンケージを解明した。結論としては、1)CICのポートフォリオ投資に対する懸念は杞憂であること、2)他方、CICは国の産業政策に基づく他の国有投資機関をサポートしていること、3)CICの外交・政治目的に沿った運用は確認できなかったことが挙げられる。政策のインプリケーションとしては、1)全国社会保障基金を参考にCIC自身のガバナンス体制確立や透明性向上、2)海外からの懸念を解消する究極的な方法は多すぎる「国有投資機関」の漸進的解消にあり、3)WTOにおける「国有貿易会社」のルールを参考に、「国有投資機関」のルール作りが求められる。

全文はPDFファイルをご参照ください。

中国企業の海外投資戦略と政府系ファンド [1359KB]