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  5. 日本の組織的な産学連携(包括連携)の現状と課題 -日本の「産学連携プログラム」の発展に向けて-

No.205 : 日本の組織的な産学連携(包括連携)の現状と課題

-日本の「産学連携プログラム」の発展に向けて-

主任研究員 西尾 好司

2004年9月

要旨

  1. 企業が大学へ提供する研究開発費は増加しており、その中で「包括連携」と報じられる大学との間での組織的な連携を志向するものが生まれている。この連携は、大学と企業が独自に協定や契約を締結して、ある技術分野について複数の研究プロジェクトを進めるものや研究だけでなく、人材交流など他の連携も対象とするものである。なお、本書では「包括連携」と報じられる連携の内、複数のプロジェクトの設立から運用までを一つの枠組みで進めるものを「産学連携プログラム」として区別する。
  2. 米国の「産学連携プログラム」は、ある領域について企業と大学との間で契約を締結し、学内で公募によりテーマを決める。数年以上の期間で複数のプロジェクトを進める。プログラムの方針や研究テーマを決める委員会と日々の運営に関する課題を解決するための委員会を設置し、大学・企業双方が参加して、プログラムや研究をマネジメントする。こうした連携は、80年代から多く進められている。
  3. 日本で報じられている「包括連携」は、大学と企業が連携内容の具体的な検討を開始するために締結される協定が大半である。企業は、企業ニーズを反映した研究テーマの設定や研究の進め方、知的財産権の取扱いなど、研究プロジェクトを統一的なマネジメントで進め、大学との間で組織対組織の関係を構築するために活用している。
  4. 「包括連携」の中には、京都大学と5社との連携や九州大学と大日本インキ化学工業など、連携が具体化して「産学連携プログラム」として進められているケースもある。企業の拠出金額が従来より高額で複数年で実施している。米国と同様なものは京都大学と5社の連携であり、それ以外の連携は、研究プロジェクトを1つ1つ決めている。
  5. 「産学連携プログラム」は、大学の幅広い専門性を活用して、優れた研究成果を生み出すために重要な連携である。この連携は、大学との企業の間で信頼関係が構築されることにより実施できるが、企業の大学との連携に対する積極性、特に企業のトップの理解が必要となる。さらに、企業の研究マネジメントの充実、大学の組織的な支援環境の構築、成果の知的財産に対する双方の理解が求められる。また、他社の大学研究へのアクセスが不当に制限されるような連携は注意する必要がある。

全文はPDFファイルをご参照ください。

日本の組織的な産学連携(包括連携)の現状と課題
-日本の「産学連携プログラム」の発展に向けて-
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