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No.201 : 中国における国有企業民営化に関する考察

主任研究員 柯 隆

2004年7月

要旨

  1. 中国における「改革・開放」政策は、政府による企業経営への干渉を緩和することによってが実現された。その中心は国有企業経営の自由化である。かつて、国有企業は資金調達、部品調達、生産、販売、人事など一連の経営活動がいずれも政府によって厳しくコントロールされていた。その中で、国有企業の経営は収益の最大化を追求するものというよりも、政府の策定した経済計画をそのまま実行していくことにあった。
  2. 振り返ってみれば、80年代の国有企業改革は、国有制を温存しながら生産請負責任制の導入や独立採算制の徹底などの経営改善策を図ることが中心であった。90年代以降、国有企業の所有制は経営改善の妨げとなり、企業経営に対するガバナンスの形骸化をもたらしている。現在、国有企業の所有制を改革するために、「公司法」(会社法)に基づいて国有企業を株式会社に転換する政策が採られている。中国では、「近代的な企業制度の構築」といわれるが、その中身は、企業の所有と経営を分離し、企業経営のメカニズムを、利益の最大化を追求することに改めることである。同時に、企業経営者及び従業員に対する評価・任期なども、法に基づいて行われるようにする。このような改革の延長として、国有企業の多くが株式会社に転換したのである。そのうち、約1,200社は内外の証券取引所において株式公開を果たした。
  3. とはいえ、中国経済の発展にとって国有企業の経営難問題は依然として深刻なボトルネックになっている。中国経済を取り巻く環境がすでに市場経済化しつつあるなかで、国有企業の経営メカニズムは計画経済から十分に脱皮できていない。すなわち、国有企業の経営に関する独立採算制が導入されたが、それに対する監督機能は十分に強化されていない。この問題について具体的に2点を指摘することができる。第1に、経営難に陥った国有企業に対するペナルティが十分ではない。第2に、経営業績を上げた国有企業の経営者及び従業員に対するインセンティヴが限られている。このような状況下は、国有企業経営を改善しようとする積極性を妨げる。さらに、中国国内のエコノミストの多くは、国有企業の財産が様々な方法によって個人財産となり、国有企業経営者の腐敗問題に繋がっていることに注目している。ここでは、国有企業改革と政府の行財政制度の改革に焦点を当て、その実態及び様々な問題点を解明することにする。

全文はPDFファイルをご参照ください。

中国における国有企業民営化に関する考察 [514 KB]