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No.189 : 地方自治体の財政運営のランキングづけに関する調査研究

客員研究員 白川 一郎

2004年2月

要旨

  1. 本稿は、日本の地方自治体の財政運営のパフォーマンスについてその実態がどのようになっているかをミクロ的な見地から評価しようと試みたものである。都道府県を中心に財政運営の実態についての評価を行ったものである。日本の47都道府県について普通会計を中心に一定の指標をベースにランキング付けをおこなっている。このような自治体財政運営のランキング付けは、アメリカにおいて組織的に行われているが、日本で行われている例はそれほど多くないのが実情である。しかしながら、すでに本研究レポートにおいて明らかにしたが、日本の自治体の財政収支は九〇年代以降悪化の一途をたどっているのが実情である。その意味で、自治体財政運営の評価を中立的な立場から行っていくことの重要性は一層高まっているものと思われる。本研究論文においても、アメリカにおけるガバナンスの例を参考に、日本の都道府県の評価付けを行っている。
  2. 都道府県を調査対象としたのは、筆者自身の資源制約が主な理由である。日本の自治体全てを対象に調査分析を行うには、時間的にも制約があることから、まず47の都道府県を調査の対象とした。調査分析にあたっては、既存の公表データをベースにしているが、筆者自身がこの調査のために実施したアンケート調査も活用している。2003年8月にインターネットによる47都道府県に対するアンケート調査を実施した。調査表ならびに調査の結果については、付属資料として掲載している。すべての都道府県から回答いただいたが、この場を借りて調査協力へのお礼を申し上げたい。
  3. なお、本稿においては普通会計による都道府県の財政収支の評価を行うと同時に、それ以外の財政収支に直接間接に影響をおよぼすと見られるいくつかの重要な点について言及している。自治体財政の本当の姿は、普通会計以外の状況についても把握しなければ、得られないというのが筆者の立場である。普通会計以外にも公営企業会計、第三セクター、土地開発公社における決算状況が自治体財政に大きな影響を及ぼすと考えられるが、この点についてはデータの制約から必ずしも定量的に充分な分析が行われてはいない。
  4. 今後、都道府県を中心に自治体財政の再建を図るためにはこうした普通会計以外の決算状況の実態についてもその透明性の確保を図っていくことが重要であると考えられる。さらに、本稿の分析結果からの政策的インプリケーションとして重要な点は、近い将来の財政上の問題として1.地方債の償還問題(2005年問題)、2.職員の退職金問題(2007年問題)への対応を図ることである。アンケート調査結果においても、将来リスクの重要性の認識はあるものの、この二つの問題への対応は必ずしも充分になされていないのが現状である。先ず、直近の財政運営の課題として具体的に取り組むことが要請されているものと考えられる。

全文はPDFファイルをご参照ください。

地方自治体の財政運営のランキングづけに関する調査研究 [6.15 MB]