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  5. 組立業務の外部委託と製品・市場・企業特性-ビジネスモデルと製品アーキテクチャに関する実証研究

No.184 : 組立業務の外部委託と製品・市場・企業特性

-ビジネスモデルと製品アーキテクチャに関する実証研究

主任研究員 浜屋 敏

2004年1月

要旨

  1. 電機業界では、メーカーから製品の生産を受託するEMS(Electronics Manufacturing Services)と呼ばれる企業が注目を浴びている。また、技術変化の激しい米国のIT業界では、生産はEMSに委託することによって製品の設計や開発に自社の資源を集中し、競争優位を獲得している企業も少なくない。このように、「組み合わせ型」の製品アーキテクチャを持つコンピュータを中心としたハイテク電機製品の産業においては、外部委託と提携を中心とした「バーチャル・コーポレーション」型のビジネスモデルが支配的であるように見える。一方で、「擦り合わせ型」の製品アーキテクチャを持つ自動車の業界では、トヨタのように比較的狭いグループ企業の間で分業を行なう垂直統合型の企業がいまだに競争力を持っている。このように、ビジネスモデルのあり方は製品アーキテクチャに左右されると考えられているが、ビジネスモデルと製品アーキテクチャの関係は、いくつかの例外を除いてこれまであまり実証的に分析されてこなかった。
  2. 本稿では、製品の組立業務を自社で行なうか外部委託するかというビジネスモデルのあり方と、製品アーキテクチャや企業特性との関係について、上場製造業の事業所を対象とした郵送調査から得たデータを使って、実証的に検証した。その結果、まず第一に、製品の「モジュール化度」を標準部品の使用比率で測定した場合、モジュール化の進んだ商品を扱っている分野ほど、組立の外部委託を実施している事業所の比率も高いことを明らかにすることができた。また、製品アーキテクチャは、組立の自動化の進展度合いや熟練工への依存度、市場の競争の激しさといった製品・市場特性とも関係があり、それらが外部委託の有無に関係していることも検証することができた。
  3. 今回の調査結果からは、外部委託を行なうかどうかという問題は、製品アーキテクチャなどの製品・市場特性と関係があるだけではなく、企業風土という企業固有の特性とも関係があることがわかった。つまり、外部委託を実施している企業は、そうでない企業に比べて、平均的にみると革新的な企業風土を持っている。今回の調査ではサンプル数などの問題から詳細な分析を行なうことはできなかったが、たとえば同じ産業に属する企業のビジネスモデルの違いを分析することによって、企業風土や経営戦略などがビジネスモデルに与える影響を明らかにすることも、今後必要になるだろう。

全文はPDFファイルをご参照ください。

組立業務の外部委託と製品・市場・企業特性 -ビジネスモデルと製品アーキテクチャに関する実証研究 [3.53 MB]