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Japan

No.174 : デフレ克服の手段としてのコミュニティマネーの可能性

主任研究員 米山 秀隆

2003年8月

要旨

  1. デフレは現象面では、貨幣の流通速度の低下に現われている。これを克服するため、日本銀行が貨幣の流通速度を高めるための様々な策を講じているが、現在までのところ顕著な効果はみられていない。
  2. そこで貨幣の流通速度を高めるための工夫として、民間レベルでは、独自通貨を発行することで貨幣を特定のコミュニティ内に囲い込み、その中で循環させようとする動きが活発化している。ポイント制度、コミュニティクレジット、コミュニティボンドの仕組みがその一例としてあげられる。これらは、コミュニティが外部からの悪影響を遮断し、コミュニティ経済を活性化させる効果を持つ。
  3. 歴史的にみると、独自通貨を発行して貨幣を囲い込もうとする動きは、大不況に直面した場合にしばしば現われる性質のものであることが知られている。また、コミュニティが法定通貨と異なる独自通貨を持つことの意義は、理論面からも裏付けることができる。
  4. 現在の日本では、こうした部分的な動きが散発的に現われている状況であるが、これが今後統合される方向に向かうのかが注目される。こうした動きが、社会的に大きなうねりにまで広がっていった場合には、現在の貨幣システムのあり方について、根本的な見直しを迫る可能性もある。その意味では、貨幣の囲い込みは、単にデフレに対応するために現われている現象というだけではなく、今後の展開次第では、経済社会的に大きなインパクトを与える可能性を秘めている。

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デフレ克服の手段としてのコミュニティマネーの可能性 [315 KB]