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No.166 : 中国市場の考察と日系企業の対応

主任研究員 金 堅敏

2003年5月

要旨

  1. 中国の経済規模GDPは米国の11%、日本の28%しかなく、1人当りGDPに至っては日本と約40倍の差もある。しかし、1990年代日米の年平均成長率がそれぞれ、1.3%と3.5%に止まるのに対して、中国は10.3%に達した。ただ、経済パフォーマンスの良さの裏に、脆弱な金融システム、改善されない過剰投資の体質、高まる雇用不安、拡大する経済格差等、持続的な成長を阻害しうるリスクも数多く潜んでいる。中国は、リスクを回避して持続的で高成長を実現させる能力や政策の実効性が問われている。
  2. 経済成長は「潜在的な巨大市場」をもたらしている。産業と消費の拡大で、日本市場を越えるか近づく製品市場が多くなった。情報製品(携帯電話、PC等)、自動車、住宅の市場拡大は目を見張るものがある。特に、自動車市場の成長は中国政府自身の予測値を遥かに上回っており、2005年には日本市場を越えて米国に次ぐ自動車市場となると予測される。中国市場急成長の背景には、都市住民の所得向上や労働への所得分配の政策的傾斜、グローバル化と情報化の進展に伴う消費構造の高度化、大規模なインフラ整備と企業設備投資等が挙げられる。
  3. 「非均等性」が中国市場の大きな特徴である。中国の消費者構造では、上位20%の高所得者(世帯)が全金融資産66%を所有していることや、35歳~45歳の若い年齢層で高学歴者、技術や技能を有するプロ、専門家に資産が偏在していることが挙げられる。地域構造では、北京を中心とする華北地域、上海を中心とする華東地域、広州・深せんを中心とする華南地域が中国の三大経済エリアを形成しているが、蘇州、無錫、寧波、紹興、嘉興、湖州等のような中核都市(人口100万人以上)の住民所得も高く、ビジネスチャンスが潜んでいる。製品・技術構造では、市場を構成するのは普及品、ロー・ミドルテクであり、ソフトよりもハード製品がメーンとなっている。ただし、製品・技術の変化は早い。
  4. 需要拡大に対して供給サイドが量的に追いつかないものもある。急速な市場構造の高度化に対する中国の技術力、産業力の遅れや資源の少なさから、供給能力に限界が見られる。日系企業は、中国の市場拡大や供給能力の限界をビジネスに活かすチャンスに恵まれている。本稿ではこのような中国市場を考察した上で、1.製品の競争力、2.販売力、3.資本力、4.リスク管理能力、5.人材ストック等の全要素を考慮し、中国で販売と生産活動の自社展開をする場合の課題を探り、幾つかのビジネスモデルの提示・分析を行った

全文はPDFファイルをご参照ください。

中国市場の考察と日系企業の対応 [369 KB]