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Japan

No.111 : コーポレートガバナンスの改革

主任研究員 米山 秀隆

2001年7月

要旨

  1. バブル発生・崩壊と現在に至るまでのガバナンスの空白が、企業の経営不祥事を招き、日本企業の競争力をそぐ一つの要因となっている。また、ITベンチャーなど新興企業については、そもそも経営をモニターする仕組みが存在していないことが、近年のネットバブルを助長する要因となった。
  2. ガバナンスの空白は、銀行(メインバンク)を中心とする日本の金融システムの機能不全と深く関わっている。既存企業については、メインバンクによる経営のモニタリング機能が失われてしまったことがガバナンスの空白を招いた。また、新興企業については、リスクをとって経営をモニターする機能が、日本の金融システムに欠けていたことがガバナンスの空白を招いた。
  3. ガバナンスの空白を埋めるためには、既存企業については、内部の監督機能を強化する必要がある。具体的な仕組みとしては、取締役会の監督機能の強化、持ち株会社への移行などが考えられる。監督機能を強化した取締役会(ないし持ち株会社)は、株主と現実の事業運営とを結びつける結節点としての役割を果たす必要がある。
  4. ITベンチャーなど新興企業のガバナンスの空白を埋めるためには、ベンチャーキャピタルが果たすべき役割が大きい。アメリカのベンチャーキャピタルのように、新興企業に出資するだけでなく、取締役を派遣するなど経営に直接関与する体制ができれば、新興企業の経営能力を高めることができる。
  5. 上記の取締役会の監督機能強化、ベンチャーキャピタルの経営への直接関与を容易にするためには商法を改正する必要がある。前者については、監督と執行を明確に分離するための企業統治機構の新たな仕組みを作ること、後者については、取締役を選任する権限などを持つ株式(議決権種類株)の発行を解禁する必要がある。

全文はPDFファイルをご参照ください。

コーポレートガバナンスの改革 [93.1 KB]