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  5. IT産業における中国と台湾の分業関係と相互依存

No.96 : IT産業における中国と台湾の分業関係と相互依存

主任研究員 朱 炎

2000年11月

要旨

  1. 中国と台湾は政治的には対立しているが、経済面では交流が進んでいる。IT産業の分野において経済交流は最も進展しており、分業関係と相互依存を深めている。パソコン関連製品を中心とする台湾のIT産業は、中国に積極的に投資し、生産基地の移転と中国での現地生産により、生産規模の拡大とコスト削減を図り、台湾のIT産業は世界市場に大きなシェアを獲得し、最も競争力の強い産業に成長した。
  2. 中国に進出する台湾IT産業は、豊富な低賃金労働力を活用し、輸出とコスト削減に有利な経営形態を採用し、現地生産を展開している。また、部品メーカーと下請け企業を台湾から引き連れ、台湾企業間で部品供給の産業連関を形成させた。さらに、中国を労働集約的製品の生産基地とし、台湾を高付加価値の製品を生産し、本社機能を果たすという分業関係を構築した。中国で生産する製品も、部品→周辺機器→中核製品→システム製品のように、徐々に高度化している。
  3. 台湾IT産業の対中投資と中国での現地生産は、主に華南と華東の二大地域に集中し、産業集積を進めている。台湾IT産業は両地域の優位性と特性を活かして、労働集約的、輸出向けの製品を華南地域で生産し、技術レベルが比較的高い製品、中国国内市場で販売しようとする製品を華東地域に生産し、両地域を使い分けている。
  4. IT産業における中国と台湾の連係は、最近、製品の高付加価値化、中国国内市場市場へのアプローチ強化などの動きが現れ、ノートパソコンと半導体の投資も急増している。台湾内におけるIT産業の構造転換と高度化の進展が、対中投資と中国への産業移転をさらに促進している。そのため、中国と台湾のIT分野における分業関係と相互依存が今後もさらに進む。この地域のIT産業集積は、世界IT市場に大きな影響を及ぼし、世界のIT革命の進展に貢献している。
  5. 中国と台湾のIT産業の連係は、貿易、投資及び生産体制の面で日本のIT産業界にもすでに影響を及ぼしている。日本企業は中国と台湾のIT産業集積を積極的に利用し、アジアに構築した生産体制の再編も必要となろう。

全文はPDFファイルをご参照ください。

IT産業における中国と台湾の分業関係と相互依存 [146 KB]