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  5. 中台WTO同時加盟のインパクト -中国経済圏の成立、ASEANへの影響

No.93 : 中台WTO同時加盟のインパクト

-中国経済圏の成立、ASEANへの影響

上級研究員 金 堅敏

2000年10月

要旨

  1. 中国改革開放政策の実施、台湾の経済国際化と民主化、香港返還等で海峡を挟んだ両岸三地(中国・香港・台湾)経済関係は、1980~1990年代を通じて自然発生的に緊密化し、分業体制が成立しつつあった。しかし、経済のグローバリゼーションとは正反対の方向に向かうローカライゼーションが中国経済圏の形成・発展の阻害要因になってきた。政治対立解消の見とおしが短・中期には立たないものの、年内にも実現される中台のWTO同時加盟は中国経済圏形成・発展の引き金になると考えられる。今後、生産基地の中国、金融・情報センターの香港、R&Dセンターの台湾から構成する中国経済圏の交流が進展し、統一市場が形成される可能性が高まってきている。
  2. 1990年代初期の中国の台頭により、対アジア直接投資FDIの最大の受入先は80年代に優位に立っていたアセアンから中国経済圏に移った。外資の大量流入と外資技術をうまく吸収した中国経済圏の対外経済パフォーマンスはアセアン経済圏のそれに勝った。中台WTO同時加盟で中国経済圏はより魅力的な投資市場となるであろう。技術導入、安定的な長期資金流入、輸出産業の育成の観点から外国直接投資(FDI)はアセアンにとって欠かせない存在であり、外資の中国経済圏へのさらなるシフトはアセアンの今後の経済運営にとって大きな懸念材料になろう。
  3. 外資技術を吸収する基礎に欠けていること、市場が細切れであること、ニューエコノミーへの感度が低いことが、アセアン諸国において競争力強化や魅力的な市場形成のネックとなっている。本研究は、アセアン諸国の今後の経済運営に関して、(1)もっぱら関税削減に焦点を当てたアセアン自由貿易地域計画を非関税障壁撤廃やサービス分野の自由化に重点を移し、(2)拘束力のある調整・紛争解決メカニズムを構築すること、(3)自由化への懸念を払拭するアセアン地域産業調整ファンドを設立すること、等で効果的な市場統一を図ること、(4)ニューエコノミー型の外資誘致政策を策定すべき、(5)人材育成、外資企業と地場企業を融合するシステムの構築等を図り、技術吸収力を高める政策を取り、ことを提言するものである。

全文はPDFファイルをご参照ください。

中台WTO同時加盟のインパクト -中国経済圏の成立、ASEANへの影響 [107 KB]