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  5. 景気刺激策としての財政再建* - 構造的時系列モデルによる実証分析

No.83 : 景気刺激策としての財政再建*

- 構造的時系列モデルによる実証分析

研究員 絹川 真哉

2000年5月

要旨

  1. 日本の財政赤字が危機的水準に達したとの見方が広まる中、政府は景気回復へ向けた積極的な財政政策を継続している。一方で日本の財政政策乗数低下が指摘され、さらには主に1980年代のヨーロッパの経験から、大胆な財政再建が短期的にも景気を刺激するという「非ケインズ効果(Non-Keynesian Effects)」の存在を指摘する研究も多く報告されている。果たして、我が国政府が今後も財政政策を続けることは正しい選択なのだろうか。
  2. 本稿は、日本において財政政策が実質GDPに与える影響を、その程度だけではなく、正の影響を持つのか、あるいは負となっているのかについて検証するため、通常のマクロ経済モデルではなく、構造的な多変量時系列モデルを用いて分析した。
  3. モデルの推定結果は、財政赤字対名目GDPに生じた正のショック、つまり財政改革のショックが長期的のみならず短期的にもGDPを増加させる効果を持つことを確認し、「非ケインズ効果」を支持するものとなった。
  4. 経済企画庁と貯蓄広報中央委員会によるアンケート調査は、多くの消費者が年金など将来に対する不安から貯蓄を増加させ、現在の消費を抑制していることを明らかにしている。このような状況下、本稿の推計結果が示すように、財政政策の継続よりもむしろ財政再建によって消費が増加する可能性は否定できないだろう。

* 本稿の作成に当たり、一橋大学経済研究所渡辺努助教授(富士通総研経済研究所客員研究員)からは論文全般にわたって詳細な助言を頂いた。また、一橋大学経済学部斯波恒正教授からは時系列モデルに関して有益なコメントを頂いた。記して感謝の意を表したい。いうまでもなく、残された誤りはすべて筆者のみの責任である。

全文はPDFファイルをご参照ください。

景気刺激策としての財政再建* - 構造的時系列モデルによる実証分析 [92.6 KB]