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  5. アジアにおける円資金の有効利用に向けて

No.82 : アジアにおける円資金の有効利用に向けて

主任研究員 梶山 恵司

2000年5月

要旨

  1. 80年代半ば以降、わが国は世界最大の黒字国の地位を保っているが、その黒字の基本的な還流パターンは、一貫して欧米中心の証券投資だった。
  2. 他方、日本からアジアへの安定した資本投資は、直接投資のみである。証券投資は実質的にはゼロに等しく、融資は変動が激しい。
    これは、(1)欧米の証券市場は高度に発達しており、わが国から投資しやすいこと、(2)反対に、わが国を含めアジアの証券市場は未整備・未発達で、わが国からアジアへの証券投資のインターフェースが存在していないためである。
  3. 欧米への証券投資は、もっぱらドル建て、ユーロ建てであり、為替リスクをわが国が一方的に負担している。他方、アジアは今後も高成長が期待できる地域だが、アジアへの安定した資本還流のチャンネルが直接投資だけでは、アジアの高成長・ハイリターンの投資機会を、わが国は逸することになる。
  4. もっとも、アジアの証券インフラが整備されるには時間がかかるとみられ、相対的に進んだわが国の証券インフラを用いることによってアジアへ資金還流するメカニズムを構築することが必要である。これにもっとも適しているのが、為替リスクなしに大量に資金還流できる円建て外債(サムライ債)である。
  5. 円建て外債は、相対的に高い利回りが期待できるのみならず、それが資本輸出を促進することから円高圧力を緩和するというメリットが期待できる。特に今後は、(1)わが国国債の大量発行や使い勝手の向上により非居住者の国債購入が増加すること、(2)対内直接投資が増加する可能性が高く、円高圧力が高まることが予想される。したがって、サムライ債によって対外資本還流のチャンネルを増や必要性は、今後一段と高まるだろう。

全文はPDFファイルをご参照ください。

アジアにおける円資金の有効利用に向けて [74.8 KB]