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  5. 電力自由化の動向とその課題

No.80 : 電力自由化の動向とその課題

主任研究員 武石 礼司

2000年5月

要旨

  1. 電気事業法の改正が行われ2000年3月21日より大口需要家(総電力需要の27%を占める)に対する小売り自由化が導入された。この法律改正は、1995年に実施された31年ぶりの電気事業法の改正に続いて実施されたもので、国際的に割高であると見なされる日本の電気料金を、電力産業内での競争を促すことで引下げることを目的としているが、この自由化の効果は限定的である。
  2. 2000年3月21日から導入された大口需要家向けの託送制度は、託送料金が高いとの批判が出されている。大手電力会社(一般電力会社)の送電コストの計算に基づいて託送料金が設定されたものの、新規参入を目指す企業にとっては、一般電力会社が負担している送電コストがそもそも大きな参入障壁となってしまっている。
  3. それでも、今後、卸発電(IPP)入札に参加し、落札できなかった余剰電力を保有する素材系を中心とした企業が、特定規模電気事業に徐々に参入してくると考えられる。参入を促進するためには、託送価格の面での見直しを行うとともに、自由化範囲も1万ボルト以上の高圧受電者とするという見直しを、3年後に予定している自由化範囲の見直しを先取りして、できるだけ早い時期に実施する必要が生じている。
  4. 現在の託送価格でも、電力の供給者が登場すれば、例えば、東京電力管内で特定規模電気事業者により、あるいは、東北電力管内から東京電力管内へ、託送を行うことにより、自由化された大口需要家にとって1割前後の電力コスト節減が可能となる。産業用に比べると割高な電力価格が設定されている業務用の大口需要家は、一般電力会社から次第に離脱すると予測できる。
  5. 将来的には、ガスをパイプラインにより輸入するプロジェクトの実施を図るべきで、実施に向けて交渉を行うことで、割高に設定されているLNGの輸入価格の引下げを図ることが可能となると考えられる。このインフラ整備も進めることで、現行の価格よりも2割程度の電力価格の引下げを目指すことが可能となると考えられる。

全文はPDFファイルをご参照ください。

電力自由化の動向とその課題 [513 KB]