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No.73 : 中国経済の構造変化に関する分析

主任研究員 柯 隆

2000年4月

要旨

1979年を起点とする「改革・開放」政策は中国経済に飛躍的な発展をもたらしたとともに、経済構造と産業構造も変化しつつある。その最大な特徴は、国営経済の一元的経済構造が国有経済、集団所有制経済、民営経済、外資などからなる多元化構造に変わったことであり、それによりマクロ経済の生産性も大きく上昇したのである。そのなかで中国経済を巡る3つの疑問が残っている。

  1. 政府の手厚い保護政策にもかかわらず、国有企業はなぜ経営悪化に陥ったのか。
  2. 国民経済のコアーな部分である国有企業の経営不振が続くなかで、中国経済はなぜ高成長を維持できたのか。
  3. 今後とも中国経済は成長を持続できるのか。WTO加盟により経済構造はどのように変化するのか。

1.について、国有企業のミクロ分析に経営悪化の原因を求めることは限界がある。それよりも、国有企業の所有制に欠陥があることを素直に認めることは問題解決の前提である。2.について、国有企業の経営悪化を穴埋めする非国有企業の伸長があったから、中国経済はそれほど大きな混乱に陥っていない。
3.中国経済が成長を持続できるかどうかについて、生産性の低い国有部門から生産性の高い非国有部門へのリソース・リアロケーション(労働・資源の再配置)を実現できるかどうかにかかっている。労働移動を促す方法の一つは、政府による企業への補助金を失業労働者の救済に当てることにすれば、救いようのない企業は淘汰され、労働者や資本は生産性の高い企業に移動するはずだ。

無論、政府による改革に限界性がある。政府にとり国有部門は政権の基盤であり、できるだけ保護したいのは本音である。そこでWTO加盟は改革継続の助け船である。WTO加盟により市場をさらに開放し、グローバル・スタンダードを取り入れることで、社会と経済の歪みを是正しようとする点は加盟の真の狙いである。市場が開放されれば、今までの所有制の枠組みは崩れ、民営経済にとり転機がこれから訪れる。

全文はPDFファイルをご参照ください。

中国経済の構造変化に関する分析 [79.5 KB]