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No.57 : 世界の地域熱利用システムの現状と日本の課題

主任研究員 武石 礼司

1999年7月

要旨

  1. 地球温暖化対策として有効な地域熱利用システムの普及が求められている。日本では一次エネルギーの3分の2が熱として捨てられており、地域熱利用の効率化が必要である。特に、熱消費の密度が高い都市部において、エネルギーの効率的な利用を促進することが望ましい。
  2. 日本の地域熱供給の導入件数は129件(97年末)であり、普及の面で欧米諸国に比べて遅れていると言わざるを得ない。日本の地域熱供給事業者は、熱・蒸気・冷水の供給コストを押さえることで競争力を維持する傾向が強い。米国企業で見られるように、都市作りの中核となるインフラ作りを目指して、技術革新力とマネージメント力を備えた産業となっていくことが、今後は、期待される。
  3. 北米では、地域熱供給が100年以上前から導入開始されており、電力、ガス等の他のエネルギーとの厳しい競争の中、地域熱供給事業が買収・合併・異業種の参入等を繰り返しながら発展してきた。同事業においては、採算性の向上のために、燃料選択と機器選択の工夫が行われるとともに、顧客のエネルギー使用を合理化するための多彩なメニューの提供が行われている。
  4. 欧州では、特に、デンマーク、フィンランド、ドイツ(特に北部)、フランス(パリ地区)、スウェーデンにおいて地域熱供給の導入が進んでいる。英国でも現在急速に導入が進みつつある。各国の実状に合った燃料と暖房システムの選択が行われており、水力発電依存のノルウェー、ガス依存のオランダ、石炭依存のデンマークとフィンランドというように、各国はバラエティーに富んだ選択を行っている。
  5. 地域熱利用システムの普及と高度化のためには、電力部門でのいっそうの自由化により売電および電力託送の採算性が向上することがまず期待される。今後、地域熱供給事業は、システム産業として、個別の発電・給熱プラントをネットワーク化し、さらに、複数の地域熱供給システム間の運転最適化を試みることになる。防災面でも優れ、エネルギーの地域自立性を高め、エネルギー安全保障の向上にも貢献する高効率なシステムの導入が待たれている。

全文はPDFファイルをご参照ください。

世界の地域熱利用システムの現状と日本の課題 [499 KB]