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  5. 行政サービスの地域間比較システムの意義 -NPM理論の自治体への適用にむけて-

No.50 : 行政サービスの地域間比較システムの意義

-NPM理論の自治体への適用にむけて-

新潟大学教授 大住 莊四郎

1999年4月

要旨

  1. ニュー・パブリック・マネジメント(NPM)はその適用過程をへて、3つのE(Economy、 Efficiency、Effectiveness)についての業績評価の厳密性を確保すること、業績評価をつぎのマネジメント・サイクルに反映させることという二つの実務的な課題が明らかになっている。このような課題を克服するには、行政サービスの地域間比較システムを導入することによる地域間競争の仕組みが有効に機能しうることが先進事例から読み取れる。
  2. 英国のメージャー前政権のもとでは、シティズンズ・チャーターを自治体などにも適用し、行政サービス水準を地域間で比較しうる統一的な業績指標(Pls)を自治体で作成・公表することで、サービスについての地域間競争促しうる仕組みを作り上げた。これはサービス改革を集権的なアプローチで短期間で進めたという一定の評価はできるが、地域の多様化、地方自治の原則など前政権がなおざりにしてきた価値を見直すことが更なる自治体の発展に不可欠という気運も高まっていた。
  3. ブレア政権では大胆な政策転換を図り、地域の自主性・多様性に配慮した地域の発展を模索している。ベスト・バリュー原則はその重要な柱の一つであり、シティズンズ・チャーターによる統一的な業績指標(Pls)を排し、地域計画の策定による政策のプライオリティを反映した地域独自の基準に基づく業績指標(Pls)を地域間の比較可能性を確保を図りながら作成することとしている。これにより、地域間の比較可能性と多様性という二つの価値の調和が図られるという。
  4. 行政サービスの地位間比較システムは、ICMA(米国)やKGSt(ドイツ)にもみられるように地域間競争を促す有効なシステムとして広がっている。日本でもNPMによる改革を進めるためには、地方分権の推進にあわせてこのようなシステムづくりが有効である。