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No.45 : 中国の国有企業改革と日本の対中投資

主任研究員 朱 炎

1999年4月

要旨

  1. 中国の経済改革の中で、国有企業改革は最後に残された最も困難な課題である。改革が遅れたため、国有企業は市場競争に対応できず、自力で脱出できない経営困難に陥った。97年から、中国は国有経済の再構築と所有形態の多元化、及び近代的な企業制度の確立を目標とする国有企業改革を本格化した。
  2. 国有企業改革は、外国企業による投資を求めている。所有形態の多元化、競争分野からの撤退、産業構造の調整などの政策措置の実施は、日本企業を含む外国企業の対中投資に新たなチャンスをもたらした。日本企業は国有企業への買収・資本参加や、さまざまな分野への参入など、対中投資をより多様化した形態、より広い分野で拡大させることができる。同時に、国有企業改革は、日本の対中投資に対して、競争の激化などマイナス影響もある。
  3. 日本の対中投資は、早期に始まり、大きなプレゼンスがある。いままでの技術協力と直接投資を通じて、日本企業は中国の国有企業との協力関係を築き、国有企業改革への参加に優位性を持つ。しかし、日本の対中投資は、輸出基地にとどまるという投資戦略、技術移転に慎重、支配体制が弱いなどの問題点も抱えている。中国市場で、特にハイテク分野においては日本企業は欧米企業より出遅れている。
  4. 日本企業は中国の国有企業改革がもたらすチャンスを掴み、対中進出を拡大させるためには、優位性を生かし、問題点を克服する必要がある。実際の国有企業改革への参入は、情報性の変化に応じて投資戦略を転換し、合弁あるいは企業買収などの投資形態を選択し、政策的に奨励・優遇される投資の方向を把握し、中国の事情に柔軟に対応するなどの努力が不可欠である。