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2014・2015年度経済見通し(2014年5月改訂)

-駆け込み需要の反動減から早期に回復へ-

2014年5月15日
株式会社富士通総研
経済研究所

 

当社は、2014年1~3月期のGDP統計(1次速報)の発表を受け、経済見通しを改訂しました。世界経済は、アメリカを牽引役に緩やかな拡大を続けていくと見込まれます。日本経済は雇用、賃金の改善により、増税の悪影響は比較的短期間で吸収され、景気拡大を続けていくと考えられます。需給ギャップ縮小に対する物価上昇の感応度が高まっており、デフレ脱却は確実な情勢となっています。

実質成長率: 2014年度 0.8%(前回0.9%)、2015年度 1.4%(前回1.4%)

【世界経済】

世界経済は、アメリカを牽引役に緩やかな拡大を続けている。寒波による停滞から米経済は復調しており、雇用回復も順調に進み、利上げに向けた環境が次第に整いつつある。ユーロ圏は底入れ後、緩やかに回復しており、ギリシャが国債発行を再開するなど、金融市場も落ち着きを取り戻している。ウクライナ情勢が新たなリスク要因として浮上しているが、EUは再び結束力を試される状況となっている。ロシアのクリミア併合は、地政学上のパンドラの箱を開けることにより、今後、世界経済の相互依存関係の変質を迫っていく可能性がある。中国経済は、構造調整を進める中、小刻みな景気対策で一定の成長は維持しており、失速するリスクは小さいと考えられる。

【日本経済】

日本経済は駆け込み需要とその反動減に撹乱されているが、雇用環境が好転し、春季賃上げを含め賃金も改善に向かっているため、増税の影響は比較的短期間で吸収され、再び回復軌道に戻っていくと考えられる。最近では、需給ギャップ縮小に対する物価上昇の感応度が高まっており、デフレ脱却は確実な情勢になっている。先行きについては、消費は駆け込み需要の反動減から回復し、投資意欲の高まりにより設備投資が増勢を強め、海外経済の持ち直しによって輸出も勢いを増していくことにより、景気拡大は持続していくと考えられる。2014年度の実質GDP成長率は0.8%、2015年度は1.4%になると見込まれる。

本文はPDFファイルをご参照ください。

2014・2015年度経済見通し(2014年5月改訂)

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