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2013・2014年度経済見通し(2013年8月改訂)

-消費と投資の好循環が次第に明確に-

2013年8月12日
株式会社富士通総研
経済研究所

 

当社は、2013年4~6月期のGDP統計(1次速報)の発表を受け、経済見通しを改訂しました。世界経済は新興国が逆風に直面していますが、アメリカを中心に緩やかな拡大を続けています。日本経済は、輸出、生産の回復が勢いを増し、消費は好調を持続し、設備投資も反転の兆しが表れるなど、着実に上向きの循環に向かっています。2013年度の成長率は2.7%となり、消費税率引き上げを見込んでも、2014年度も引き続き景気拡大が続くと見込まれます。

実質成長率: 2013年度 2.7%(前回2.5%)、2014年度 0.7%(前回0.6%)

【世界経済】

世界経済は緩やかな拡大を続けているが、アメリカがQE3縮小を模索し始めたことに伴い、それまで緩和マネーが流れ込んでいた新興国からの資金流出が進み、新興国が株安、通貨安に見舞われるという逆風に直面している。一方、中国では景気が伸び悩む中、政府は構造改革を重視し、大規模なテコ入れは行わない姿勢を示している。しかし、アメリカが好調を持続し、ユーロ圏も景気底打ちの兆しが見られており、これらの懸念材料が、世界経済の回復基調を揺るがすまでのことはないと考えられる。なお、QE3縮小については、今後、雇用回復が力強いものになることが確認できれば、年内には踏み切ると考えられる。

【日本経済】

日本経済は、輸出、生産の回復が勢いを増し、消費は好調を持続し、設備投資も反転の兆しが表れるなど、上向きの循環に向かっている。異次元緩和は、消費者や企業の期待を変え、消費や設備投資に前向きになる効果を生んでいる。経営者がデフレ期待から脱して先行きに対し強気になると、それに沿った行動(設備投資の増加や賃金引上げ等)が実際に景気を拡大させ、デフレ脱却が自己実現する道筋も見え始めている。2013年度の実質GDP成長率は、円安による企業収益好転、補正予算の効果、消費税率引き上げ前の駆け込み需要によって、2.7%に達すると考えられる。2014年度にはその効果が剥落するが、輸出、設備投資が引き続き増加し、景気拡大が続くと考えられる。

本文はPDFファイルをご参照ください。

2013・2014年度経済見通し(2013年8月改訂) [448 KB]

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