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2013・2014年度経済見通し(2013年5月改訂)

-期待が現実の成長に結びつく段階へ-

2013年5月16日
株式会社富士通総研
経済研究所

 

当社は、2013年1~3月期のGDP統計(1次速報)の発表を受け、経済見通しを改訂しました。世界経済は底打ちしましたが、回復力は力強さを欠く状況にあります。日本経済は輸出、生産が底打ちし、円高が修正されたことで雇用、投資にも回復の兆しが表れており、上向きの循環に向かいつつあります。政策効果もあり、2013年度の成長率は2%台半ばに達し、2014年度も引き続き景気拡大が続くと見込まれます。

実質成長率: 2013年度 2.5%(前回2.1%)、2014年度 0.6%(前回0.2%)

【世界経済】

世界経済は底打ちしたが、米欧中とも課題を抱えたままで、回復力は力強さを欠いている。アメリカは、政府部門が足を引っ張っているが、住宅、消費を牽引役として底堅く推移しており、今後の回復次第では、量的緩和の出口が模索される段階に入っている。ユーロ圏は景気後退に歯止めがかからず、反緊縮の動きが活発化するなど、経済はなお不安定な状態が続いている。ドイツが連邦議会選挙後に、緊縮策の転換を必要とする現実と妥協できるかが一つの焦点である。中国は政策のテコ入れで底打ちしたが、回復の足取りは鈍い。消費主導の経済に転換するにはなお時間がかかるため、地方における固定資産投資の下支えを必要としている。

【日本経済】

日本経済は、輸出、生産が底打ちし、雇用もわずかに好転する中、消費は好調を持続し、設備投資にも反転上昇の兆しが表れるなど、上向いている。今後、上向きの循環を後押しする大きな力になると考えられるのが、日銀の量的・質的緩和である。円安が輸出企業の採算を改善するとともに輸出を増加させる効果、実質金利の低下が投資を刺激する効果、インフレ期待が消費を増加させる効果を期待できる。補正予算の効果、消費税率引き上げ前の駆け込み需要の効果もあり、2013年度の実質GDP成長率は2%台半ばに達すると考えられる。2014年度にはその効果が剥落するが、輸出、設備投資が引き続き増加することで、景気拡大が続くと考えられる。

本文はPDFファイルをご参照ください。

2013・2014年度経済見通し(2013年5月改訂) [463 KB]

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