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2013・2014年度経済見通し

-政策効果で2%超の成長へ-

2013年2月14日
株式会社富士通総研
経済研究所

 

当社は、2012年10~12月期のGDP統計(1次速報)の発表を受け、経済見通しを改訂しました。世界経済は底打ちしましたが、回復力は力強さを欠く状況にあります。日本経済は輸出、生産が底打ちし、これまでの円高が修正されたことで、投資に慎重だった製造業にも前向きの動きが見られるようになり、上向きの循環に向かいつつあります。政策効果もあり、2013年度の成長率は、2%超に達すると見込まれます。

実質成長率: 2012年度 0.9%(前回1.0%)、2013年度 2.1%(前回1.4%)、2014年度 0.2%

【世界経済】

世界経済は底打ちしたが、米欧中とも課題を抱えたままで、回復力は力強さを欠いている。アメリカは、民間部門は堅調に推移し、雇用にも明るい兆しが見えるものの、財政の崖が払拭できず、政府部門が景気の足を引っ張っている。ユーロ圏は国債市場が安定を取り戻したが、実体経済はなお弱含みであり、今後、統合深化の議論を進めていけるがどうかが、先行きの期待を高める意味で重要となっている。中国は政策のテコ入れで底打ちしたものの、高成長から安定成長への移行を模索する段階にあり、投資主導の経済から消費主導の経済に転換するにはなお多くの困難に直面すると予想される。

【日本経済】

日本経済は輸出、生産が底打ちし、消費が底堅く推移し消費者マインドも改善する中、これまで投資に慎重だった製造業にも前向きの動きが見られるようになり、上向きの循環に向かいつつある。アベノミクスは金融緩和への期待が先行しているが、円安を実現することで、企業収益の改善、さらには賃金の改善へとつながる道筋も、ほのかに見え始めている。補正予算の効果、消費税率引き上げ前の駆け込み需要の効果もあり、2013年度の実質GDP成長率は2%超に達すると考えられる。2014年度にはその効果が剥落するが、輸出、設備投資が引き続き増加することで、景気は失速するには至らないと考えられる。

本文はPDFファイルをご参照ください。

2013・2014年度経済見通し [447 KB]

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