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2012・2013年度経済見通し(2012年11月改訂)

-景気は年明け以降持ち直しへ-

2012年11月12日
株式会社富士通総研
経済研究所

 

当社は、2012年7~9月期のGDP統計(1次速報)の発表を受け、経済見通しを改訂しました。世界経済は新興国が下げ止まりつつあり、緩やかに持ち直していくと考えられます。日本経済は現在、後退局面に陥っていますが、生産、輸出の底打ちにより年明け以降は上向いていくと見込まれます。2012年度は1%程度の低成長となり、2013年度は消費税率引き上げ前の駆け込み需要が発生しますが、1%台半ばの成長にとどまると考えられます。

実質成長率: 2012年度 0.9%(前回2.2%)、2013年度 1.5%(前回1.4%)

【世界経済】

世界経済は、欧州債務危機が長期化する中、中国など新興国経済の減速が続き、アメリカ経済も回復テンポを緩めていたが、足元では底打ちの兆しが表れつつある。中国の実質GDP成長率はすでに下げ止まっており、その他の新興国もこれまでの金融緩和や財政出動などの効果が表れ、減速に歯止めがかかっている。アメリカ経済は、これまで景気の足を引っ張ってきた住宅市場が底打ちしている。欧州経済は景気後退を続けているものの、金融統合、さらには財政統合へと、統合を深化させる正しい方向へと向かいつつある。アメリカの「財政の崖」など不透明要因は残るが、世界経済は、来年以降は次第に回復に向かっていくと予想される。

【日本経済】

日本経済は輸出の減少に加え、これまで景気を支えてきた内需が息切れした状態にあり、春以降、後退局面に陥っている。しかし足元では、生産に底打ちの兆しが見えており、新興国経済の回復に伴い輸出の持ち直しも見込まれるなど、景気後退が早期に終わる兆候も表れている。年明け以降の日本経済は緩やかに回復し、内需もシルバー消費、維持補修や耐震強化などの設備投資が下支え要因として働くため、底堅く推移していくと考えられる。さらに、先行きの金融緩和期待が高まることで、これまでの円高修正が進むことも景気を下支えする要因になると考えられる。しかし回復のテンポは緩く、2013年度でも1%台半ばの成長にとどまると見込まれる。

本文はPDFファイルをご参照ください。

2012・2013年度経済見通し(2012年11月改訂) [482 KB]

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