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2012・2013年度経済見通し(2012年5月改訂)

~復興需要が本格化し高めの成長へ~

2012年5月17日
株式会社富士通総研
経済研究所

 

当社は、2012年1~3月期のGDP統計(1次速報)の発表を受け、経済見通しを改訂しました。世界経済は減速傾向が続いていますが、金融緩和などにより新興国が下げ止まるとともに、アメリカ経済が底堅く推移することで、緩やかな回復に向かっていくと考えられます。日本経済は、復興需要の本格化により内需が堅調に推移することに加え、輸出も回復に向かうことから、2012年度は2%台半ばの成長に達すると見込まれます。

実質成長率: 2012年度 2.4%(前回1.9%)、2013年度 1.4%(前回1.4%)

【世界経済】

世界経済は欧州や新興国を中心に減速傾向を強めているが、新興国においては政策発動の余地が大きく、金融緩和や景気対策の効果が表れてくる今年後半以降は、徐々に上向いていくと考えられる。欧州では、ギリシャのデフォルトやユーロ圏離脱の可能性が高まるなどなお波乱含みであるが、緊縮策への国民の不信任や景気悪化を契機として、成長のための財政支出拡大などへの政策転換を行い、将来的な財政統合への道筋が見えるようになれば、先行きへの展望が開けてくると考えられる。こうした中、アメリカ経済はバランスシート調整の進展もあって底堅く推移し、世界経済を下支えしていくと考えられる。

【日本経済】

日本経済は輸出の減速に歯止めがかかり、緩やかな回復に向かうことに加え、復興需要が本格化していくことで、回復基調が明確になっていくと考えられる。消費や設備投資も引き続き堅調に推移すると見込まれる。2012年度は2%台半ばの成長に達するが、復興需要が一巡し、その勢いが弱まっていく2013年度以降は、回復ペースが鈍化していくと予想される。内需が堅調に推移し、消費者物価上昇率が安定的にゼロを上回る状況となれば、物価安定の目途を現在の1%から2%に変更することも検討課題になってくると考えられる。予測期間中は緩和的な金融環境が維持され、景気を下支えしていくと見込まれる。

本文はPDFファイルをご参照ください。

2012・2013年度経済見通し(2012年5月改訂) [444 KB]

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