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2012・2013年度経済見通し

~海外経済底入れと復興需要で持ち直しへ~

2012年2月13日
株式会社富士通総研
経済研究所

 

当社は、2011年10~12月期のGDP統計(1次速報)の発表を受け、経済見通しを改訂しました。世界経済は昨年末までの減速から底入れの兆しが表れており、先行きは米中が景気を下支えすることにより、緩やかに回復していくと考えられます。日本経済は、世界経済の底入れに伴い、輸出が下げ止まっていくことに加え、復興需要が本格化していくことで、2012年度は2%近くの成長に達すると見込まれます。

実質成長率: 2011年度 -0.5%(前回-0.3%)、2012年度 1.9%(前回2.1%)、2013年度 1.4%

【世界経済】

世界経済は、欧州経済の減速により、昨年末にかけてより一層減速感を強めたが、足元ではPMIが上向くなど改善の兆しが表れている。中国など新興国はすでに金融緩和に転じており、この効果が次第に波及していくことに加え、米経済は雇用回復が顕著になるなど好調を維持している。今後の世界経済は、米中の下支えにより、今年春以降は徐々に上向いていくと考えられる。ユーロ圏の債務問題が深刻化し、ギリシャがデフォルトするなど、世界経済が再びリーマンショック級の危機に直面する可能性はゼロではないが、ユーロ圏が少なくともコアメンバーで結束することができれば、そうした危機は回避できると考えられる。

【日本経済】

日本経済は、海外経済の減速に伴う輸出の減少、タイ洪水の影響による生産の停滞により、10~12月期はマイナス成長に陥ったものの、内需関連は底堅く推移するなど、景気が一方的に崩れている状況にはない。先行きについては、輸出は海外経済の底入れにより次第に上向いていくことに加え、公共工事や住宅建設など復興需要が本格化することが、2012年度の景気を支えていくと考えられる。2011年度はマイナス成長となったものの、2012年度は2%近くの成長に達すると見込まれる。しかし、復興需要が一巡し、その勢いが弱まっていく2013年度以降は、回復ペースが鈍化していくと予想される。

本文はPDFファイルをご参照ください。

2012・2013年度経済見通し [378 KB]

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