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2011・2012年度経済見通し(2011年5月改訂)

~秋口から回復が鮮明に~

2011年5月19日
株式会社富士通総研
経済研究所

 

当社は、2011年1~3月期のGDP統計(1次速報)の発表を受け、経済見通しを改訂しました。世界経済は、QE2が終了に向かうことでインフレ懸念が和らげられ、先行きの景気拡大持続にプラスの影響を与えると考えられます。日本経済は、東日本大震災で生産、消費が大きく落ち込みましたが、秋口には生産の正常化が見込まれ、これに復旧、復興需要も加わることで2011年度はプラス成長となり、2012年度にはさらに高い成長になると見込まれます。

実質成長率: 2011年度 0.5%(前回0.9%)、2012年度 2.8%(前回2.6%)

【世界経済】

世界経済は引き続き拡大を続けているが、先行きの景気拡大を維持するため、新興国、先進国とも金融引き締めをどのようなペースを行うかが課題となっている。金融危機後の景気拡大を牽引してきた新興国ではインフレ懸念払拭のため断続的な金融引き締めが行われ、アメリカにおいてはQE2が6月末に終了することになった。世界的な金融引き締めによって、先行きの世界経済は拡大ペースが幾分鈍化していかざるを得ないが、QE2が終了見込みとなったことで、余剰マネーが商品相場に流れ込む構図に変化する兆しが見えており、これが結果としてインフレ懸念を和らげ、世界経済の拡大持続に寄与すると考えられる。

【日本経済】

日本経済は東日本大震災に伴い生産、消費の急激な落ち込みに見舞われたが、現在は改善の方向に向かっている。寸断されたサプライチェーンは当初見込みに比べ早期に復旧しており、秋口には生産が正常化する見込みである。これに伴い輸出も回復に向かうと考えられる。消費の自粛ムードも和らいでおり、次第に通常の消費パターンに戻っていくと考えられる。電力不足の不安のなくなる秋には、復興需要が顕在化することもあり、景気回復が鮮明になっていくと予想される。2011年度は4~6月期まではマイナス成長が続くものの、その後はプラス成長に転じ、2012年度には復興需要が本格化することにより、2%台後半の成長に達すると見込まれる。

本文はPDFファイルをご参照ください。

2011・2012年度経済見通し(2011年5月改訂) [220 KB]

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