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ビジネス事例


Amazon.com
コンシューマーECのお手本サイト


企業概要

インターネットビジネスのパイオニアであるAmazon.comは、ECの最も初期の段階である1995年、JefreyP.Bezosにより設立された。
当初、「世界最大のオンライン書店」というコンセプトからスタートしたビジネスは、いまや、音楽CD、ビデオ/DVD、ゲーム、ソフトウェア、ギフト、家電など多彩な商品を取り扱う総合オンライン・リテイラーへと変貌を遂げている。1999年に入ると、熱狂的なファンに支えられた強力な集客力をベースに、オンライン・オークション、中小企業・個人向けのネット販売支援サービスなども開始。ECをキーワードに急速なスピードで事業領域の拡大を進め、インターネット最大のEC帝国を築きつつある。
ECの先駆者として、Amazon.comが顧客獲得・維持のために生み出した数々のマーケティング手法は、現在のインターネットビジネスの基礎を築いた。そして、今なお、そのネットビジネスにおけるノウハウとビジネスモデルは洗練され続けている。





売上推移

Amazon.comの売上高は、95年にインターネット上で書籍販売を開始して以来、 96年の1,575万ドルから、99年には16億3983万ドルと、わずか4年間で劇的な成長を遂げた。特に96年は対前年比2988%と驚異的な伸び率を記録し、ECの成功事例として一躍注目を浴びる存在となった。事業領域の大幅な拡大が目立った99年度も、売上は前年の168.8%増と依然として大幅な伸びを維持している。
しかしながら、事業拡大やシステム開発のための先行投資を積極的に進める関係上、創業以来まだ一度も黒字化していない。99年の損益は7億1996万ドルに達している。



顧客数推移

顧客数もサービス開始以来、驚異的な拡大を続けている。99年12月現在、延べ顧客数は1,690万人、リピーター比率は73%にまで達しているという。もちろんECサイトでは最大規模を誇り、この忠実なファンから成る顧客ベースこそがインターネットビジネス業界における同社の大きな強みとなって、Amazon.comの価値を高めているといえる。

ところで、アマゾン・コムの顧客数拡大の背景には、同社が生み出したネットならではの先進的なマーケティング戦略がある。
特に、AOL、ヤフー!といった大手ポータル・サイトとのEC提携(独占契約)、アソシエートプログラムによる提携サイトからのアクセス誘導は、Amazon.comの顧客数拡大に絶大な効果を発揮した。また、予め登録した嗜好情報や購入履歴に基づいて、お勧めの本を知らせてくれるリコメンデーション・サービス、書評の書き込みや閲覧できるサービス、個人情報を登録しておくと1回クリックするだけで購入手続きが完了するワンクリック・サービスなど、顧客の利便性を追及したハイクオリティなサービス群は、同社のブランドロイヤリティ確立に確実に結びついている。



事業拡大の軌跡
【1997】
5月: NASDAQにIPOを行う 発行株式数は3,000,000株

【1998】
4月: 株式の分割を発表 (1株→2株)
6月: 音楽CDの販売を開始
8月: PlanetAll,Junglee Corp(インターネット関連技術)を買収
10月: ヨーロッパ市場に参入
11月: 株式の分割を発表 (1株→3株)
11月: ビデオ/DVD、ギフト商品(ホリディシーズン限定)の販売を開始

【1999】
2月: Drugstore.comに出資
3月: Pets.comに出資
4月: オークションを開始
4月: グリーティングカードサービス(無料)開始
4月: LiveBid.com(オークションサイト)買収
5月: HomeGrocer.comに出資
7月: 玩具と家電の販売を開始、Gear.comに出資
9月: 個人・中小企業向けネット販売支援サービス「zShops」を開始
11月: ホーム・インプルーブメント(DIY用品等)、ソフトウェア、ゲームソフトの販売を開始
11月: オークションの老舗サザビーズとの共同サイトSothebys.amazon.comをオープン

Amazon.comは1997年5月の株式公開以来、企業買収や資本提携、システム開発に投資し、積極的に事業拡大を積極的に行ってきた。図はその動きを年表化したものであるが、ここ2年の間に驚くべきスピードで拡大を進めてきたことがうかがえる。

しかし、その一方で、事業領域を広げるたびに赤字は増幅しつづけ、99年度の損失額は7億1996万ドルにものぼった。Amazon.comの赤字には批判の声もあがってはいるが、積極的な事業展開に潜在的将来性を期待する投資家の間で依然として高い評価を保っている。なお、99月10月現在の同社の時価総額は2.3兆円を超える。

Amazon.comがそこまでして拡大戦略を急ぐのは、既存業界の大手ブランドが追いつくより先に、スピード経営による早期の事業基盤の固めたいためである。 なお、事業強化を行う上で必要な投資に関しては、ほとんどを株式交換で行っている。また、株式分割(1株を複数株にわけ発行株式数を増やすこと)を積極的に行うことで1株あたりの価格を下げ、個人投資家でも購入しやすくし、結果として多くの個人投資家の支持を集めたこともまた、株高につながっている。

拡大する事業領域

Amazon.comは1998年以降、書籍分野で成功したノウハウを活かし、次々と取り扱い商品を増やしている。現在、Amazon.comのサイトで売られている商品カテゴリーは、 1300万タイトルを揃える書籍をはじめ、音楽CD、ビデオ/DVD、玩具、家電、ギフト、ソフトウェア、ビデオゲーム、ホーム・インプルーブメントの9分野にまで拡大した。また、同社が出資するグループサイトには医薬品、スポーツ用品、ペット用品、食品雑貨などを販売する小売系サイトがあり、これらを含めるとAmazon.comはじつに多種多様な商品に辿り着ける巨大なショッピングポータルとして強力な集客力をもつことになる。

こうして拡大した顧客べースを生かし、99年にはAmazon.comでは次なる新ビジネスを開始した。その第1段が、個人間オンライン・オークション(在庫保有業者も参加可能)である。そして9月には、個人や中小企業が、Amazon.comのインフラと集客を利用してオンライン販売が行える個人商売の支援サービスzShopsを開始した。いずれも手数料が収入となるサービス系のビジネスで、赤字が続く同社の収入の改善にもつながると期待されている。
Amazon.comは、ECを切り口として次々と新事業を切り開いており、ショッピング・ポータルとして進化を続けている。


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