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構造改革の一環としての口座維持手数料導入の可能性

構造改革の一環としての口座維持手数料導入の可能性

主席研究員 岡 宏
発行:2018年10月

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要旨

日本銀行による金融緩和政策が長期化するなか、2018年3月期の全国銀行における業務純益は過去20年間で最低水準にまで低下している。たとえ金利政策が正常化しても、人口減少が進むなかでは限られた資金需要を巡る金融機関同士の金利競争が沈静化することは考えにくく、収益改善は期待できない。国内金融機関が将来にわたって安定的な経営を維持するためには、やはり構造改革によるビジネスモデルの再構築が必要である。

その構造改革の柱の一つと考えられるのが、手数料体系の見直しと口座維持手数料の導入である。特に口座維持手数料は一定規模の収益拡大とともに銀行収益の安定化をもたらすというメリットがある。また、今後進むと考えられるフィンテックやキャッシュレスのサービスを充実させるための原資を確保する、という意味もある。

とは言え、これまで日本では口座維持手数料の認知度が低く、その導入には銀行利用者の反発が大きく、実現が難しいものと考えられていた。そこで今回、全国3,144人の個人を対象に利用者向けアンケートを行った。予想通り「容認」の割合は数%にとどまったものの、一方で「条件付き容認」の割合が5割程度あり、「容認」と「条件付き容認」とを合わせると「反対」を上回るという結果が得られた。この結果から、日本でも口座維持手数料の導入の可能性が一定程度あるものと想定される。ただし、口座維持手数料の導入には多くの問題もあり、導入を進めるにしても丁寧な説明と、時間をかけながら段階を踏んだ手順が必要となる。

また、口座維持手数料が導入されるとメイン口座への取引集約が進むものと考えられ、金融機関の競争構造に変化をもたらし、マーケティングなど銀行ビジネスへの影響も考えられる。このように口座維持手数料の導入は、単なる収益改善施策にとどまらず、ビジネスモデルの再構築につながる構造改革としてとらえるべきである。

全文はPDFファイルをご参照ください。

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執筆者

主席研究員

岡 宏

 

慶應義塾大学商学部卒業、1986年4月 地域金融機関入行、1998年4月 富士通総研入社、金融コンサルティングを経て、2017年4月からは 経済研究所に従事。専門領域は、銀行を中心とする金融機関のビジネスモデルと構造改革、チャネル戦略、融資戦略、事務・店舗改革

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