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未来洞察から描き出す、ありたい姿と新事業企画

―PFU様「未踏プロジェクト」―

市場競争激化や顧客ニーズ多様化に対応するには、これからの変化を洞察し、本来、自社がどうありたいのかを考える必要がある。
ヘルスケア業界を中心とした未来洞察を通して、ありたい姿を描き、新規事業企画に取り組まれたPFU様の事例をご紹介する。

掲載日:2019年5月20日

casestudies97

概要

世界シェアNo.1(注1)のドキュメントスキャナーをはじめとして、数多くの顧客から支持されている組込みコンピュータ、運用保守サービスなど、ICTに関するソリューションをトータルにご提供されている株式会社PFU様。
市場競争激化や顧客ニーズ多様化など、昨今の目まぐるしい環境変化によって、既存マーケットにとらわれず自社の本来の「ありたい姿」を考える必要性を強く感じられていました。

そこで、次世代を担う中堅メンバーを中心に、ヘルスケア業界を対象とした未来洞察を実施。ありたい姿としてのビジョン・ミッション・バリューおよび新規事業企画の立案に取り組みました。
富士通総研は、富士通デザインと連携して、プロジェクト全体企画、プログラム推進、新規事業開発に関わるコンサルテーションを行いました。

課題

「同じことをやり続けるだけでは企業の寿命は30年しかもたない」という危機感のもと、PFU様は成長し続ける会社であるためのアクションを起こす必要性を感じておられました。
また、事業の拡大とともに組織も大きくなり、専門・細分化を進めることによりマーケットへの適合性を高めていく一方、出来上がった縦割り構造によって部門を横断しての意見交換がなされる機会が少ない、といった課題(組織間の壁)も感じておられました。

そこで、事務局である戦略推進部と検討を重ね、以下の狙いを設定しました。

  1. 既存事業の延長線ではない未来のプロダクト・サービスの検討を通して自社のありたい姿を構想する
  2. 検討メンバーと経営層による対話を通して、部門や立場を超えて未来に目を向け、PFU全体としての組織活性化施策に反映する

そして、各部門より選抜された計15名のプロジェクトメンバー自らの手で、自社にとっての新しい領域に勇気をもって踏み出していこうという想いを込めて、「未踏プロジェクト」と冠してスタートすることになりました。

解決策

新規事業の創出に取り組む場合、市場動向調査・分析やシナリオプランニングなど様々なアプローチがありますが、今回は統計資料等に基づく予測にとどまらずに将来の可能性を主体的に描く「未来洞察」によって、ありたい姿と新規事業企画に昇華させる取り組みを実施しました。

未来洞察を行う対象テーマとして、今後の市場構造に大きな変化が予想され、プロジェクトメンバーにとっても身近なヘルスケア業界を選択しました。そこに以下の流れのもとで取り組みました。

【図1】「未踏プロジェクト」の流れと4つのポイント
【図1】「未踏プロジェクト」の流れと4つのポイント

プロジェクト推進のポイントは4つありました。

(1)有識者からのインプット
ヘルスケア情勢に精通する富士通総研経済研究所の研究員や、組織風土改革に長けた外部有識者ら計3名から、プロジェクトメンバーに対して最新動向のインプットを行うことにより、検討の視点や持つべきマインドを醸成しました。

(2)変化の予兆を捉えてシナリオを描く
ヘルスケア業界および自社業界の変化の予兆を探り、約1,200個のドライバー(変化をもたらす可能性がある兆候)を抽出。そこから今後起こり得る25のシナリオを作成。これを起点に、未来に顕在化する課題を検討し、約130のサービスアイデアを描きました。いわゆるバックキャスティング型のアプローチです。

(写真1)計25の未来シナリオから今後顕在化し得る課題やニーズについて洞察し、解決策としての事業アイデアに落とし込んだ。
(写真1)計25の未来シナリオから今後顕在化し得る課題やニーズについて洞察し、解決策としての事業アイデアに落とし込んだ。

(3)プロダクト・サービスとありたい姿としてのビジョン・ミッション・バリューを行き来する
130のサービスアイデアから有力なものを絞り込んだうえで、そのアイデアの可能性を膨らませては絞り込むという発散と収束のプロセスを繰り返しました。また事業アイデアとしてのプロダクト・サービスという“具体”と、それらを通してどのような社会・業界を作りたいのかというビジョンやミッション・バリューという“抽象”を行き来しながら、詳細な内容に落とし込んでいきました。

(4)報告ではなく、未来に向けた対話
未来を探る本取り組みの区切りとして、プロジェクトメンバーが役員に対してプレゼンテーションする一方的な報告会ではなく、メンバーと経営層全員がインタラクションすることで、自社が目指したい姿を更にブラッシュアップしました。

(写真2)経営層とメンバーの対話。ありたい姿と新事業企画の内容を壁に貼り出し、スタンディングで対話を行った。
(写真2)経営層とメンバーの対話。ありたい姿と新事業企画の内容を壁に貼り出し、スタンディングで対話を行った。

また、各回の検討の模様を写真つきの開催レポートとして記事化し、全社に共有することで、直接関わっていない方々に詳しく経過を伝えました。さらに、メンバーに対して新規事業開発の課題についてアンケートを実施するなど、活性化に向けた工夫も行いました。

成果

7回にわたる検討を通して、描き出した無数のサービスアイデアを最終的に介護、医療、社員の創造性という3分野での具体的な企画として収束させ、ビジョン・ミッション・バリューへと昇華しました。
また、ここに至る過程で、所定の検討会に限らず、事業化のために自ら有識者へコンタクトして情報を集め、社内体制作りに動き出される方や、3Dプリンターで試作品を制作し価値検証に取り組むチームもあり、自発性と熱量の高いプロジェクトとなりました。
このような結果を受けて、PFU様では個人の強い思いを大事にしながら組織的にアイデアの実行支援を行うとともに、社内の新規事業創出プロセスや制度の見直しがなされることが決まり、継続した活動となっています。

(本プロジェクトの担当コンサルタント:黒木 昭博、川口 紗弥香、山本 寛人、樋口あるの)

注釈

  • (注1):
    世界シェアNo.1 : ドキュメントスキャナーを対象とする。日本・北米はKEYPOINT INTELLIGENCE社 (InfoTrends)により集計(2017年実績)。
    ドキュメントスキャナー集計よりMobile/Microを除く6セグメントの合計マーケットシェア(主に8ppm以上のドキュメントスキャナー全体)。欧州はInfoSource社(2017年実績)の集計に基づき、西欧地区(トルコとギリシャを含む)におけるシェア。

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