GTM-MML4VXJ
Skip to main content

English

Japan

  1. ホーム >
  2. コラム >
  3. オピニオン >
  4. ワールド・ワイズ・ウェブ・イニシアティブとトポス会議

ワールド・ワイズ・ウェブ・イニシアティブとトポス会議

2012年10月18日(木曜日)

富士通総研は、当社経済研究所の野中郁次郎理事長(一橋大学名誉教授)らが発起人として設立準備を進めている非営利組織「ワールド・ワイズ・ウェブ・イニシアティブ(w3i)」の事務局を務めています。そして、w3iは、世界中の知恵を集めて地球レベルの課題について語り合い、将来の世界のあり方を考えるための場として、「トポス会議」を主催しています。

このトポス会議の第1回会合が、「人間の知性とコンピュータ科学の未来 - 2040年、コンピュータは人間を超えてしまうのか -」というタイトルで、9月21日、六本木アカデミーヒルズで開催されました。約160名の方々にご参加いただき、「シンギュラリティ」(コンピュータが人間を超える「技術的特異点」)というキーワードも交えながら、人間の知の本質に関する活発な対話が行われました。

振り返ってみれば、バブル崩壊以前は、わが国でも多くの国際会議が開かれ、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われたように、世界から日本へと高い関心が注がれていました。しかし、バブル崩壊後、日本は世界的なプレゼンスを失いつつあり、重要な国際会議なども日本を通り越して中国のような新興国で開催されることが多くなりました。もはや、日本から世界へ情報発信する意義はなくなってしまったのでしょうか?

私たちは、そうは考えていません。欧米の先進国では行き過ぎた市場中心の資本主義経済に対する反省も行われており、財政危機の不安はくすぶり続けています。一方で、中国やインドなどの成長著しい国や地域においても、エネルギーや環境の問題など世界的な課題を無視するわけにはいきません。そのような状況の中で、少子高齢化や社会保障と財政再建、環境とエネルギーなどに関する「課題先進国」でありながら、それらを解決する可能性を持つ優れた技術と人材を有し、社会に現場の豊かな暗黙知が蓄積されているわが国の挑戦は、世界で共有する意義があることだと私たちは信じています。

いまこそ、日本を舞台にして世界中のワイズ・リーダーが集まり、自由闊達な議論や対話を行い、それを実践へと結び付けていくことが求められています。w3iのメッセージは、“Reshaping Japan, Asia, and the World”です。開かれた場で異なる立場の人たちが対話し、日本社会の将来像を形づくり、アジア、世界へと広がって共に新しい知識を創造していく。それが、w3iとトポス会議の目指す姿です。

【図】トポス会議のイメージ【図】トポス会議のイメージ

富士通グループは、Human Centric Intelligent Societyという将来社会のビジョンを掲げています。それは、情報通信技術を道具として使いながら、人間が知識や知恵を最大限に発揮して様々な問題の解決にあたり、世界中のすべての人々が安心して生活できる社会を実現することでもあります。その意味で、w3iとトポス会議は、世界中の人々との対話を通じて、Human Centric Intelligent Societyを、グローバルな大局観をもって具体化していくための場であると考えることもできます。富士通総研としても、w3iとトポス会議を積極的に後援していきます。

なお、第2回のトポス会議は、2013年1月末に、「ソーシャル・イノベーショ ン」をテーマに開催する予定です。

関連リンク

【トポス会議第1回】


浜屋 敏(はまや さとし)
経済研究所 上席主任研究員、実践知研究センター 副センター長
1986年 京都大学法学部卒業、富士通(株)入社、(株)富士通総研へ出向。1993年 米ロチェスター大学経営大学院卒業(MBA) 。2003年~早稲田大学大学院 商学研究科 非常勤講師。
専門領域は、インターネットビジネスや電子商取引の動向、ITが企業経営や産業構造に与えるインパクト、IT投資と組織アーキテクチャ・生産性の関係。
最近の著書・論文に「手にとるようにウェブ用語がわかる本」(かんき出版、編著)、『mixiと第二世代ネット革命』 (一部執筆)東洋経済新報社 2006年9月、「CGMと消費者の購買行動」(富士通総研 研究レポート)など。