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不安な時代の価値観マーケティング 第3回

~4つの顧客セグメントから戦略を考える~

2010年11月2日(火曜日)

第2回 は、4つの価値観変化の仮説を裏付けるアンケートデータと、そこから導き出された2つの因子と4つの消費者タイプについてご説明しました。今回は、4つの消費者タイプについて、それぞれの特徴をご紹介致します。

1. 価値観の変化と4つの消費者タイプ

4つの消費者分類と価値観の変化

【図1】4つの消費者分類と価値観の変化

巣ごもり傾向、つながり志向の拡大、刺激よりも癒しを求める変化を、4つの消費者タイプに重ねてみると、「こうもりタイプ」の増加を予想することができます。

年代別タイプ構成比

【図2】年代別タイプ構成比

【図2】の年代別のタイプ構成比率から、50代後半から「こうもりタイプ」が増加し、40%程度の高い構成比を示すことがわかりました。

年齢の変化とともにタイプも変化するのか、それとも社会の変化に敏感に反応したのが60代だったのか、原因を解明するには、長期間に渡る継続的な調査が必要です。

【図2】からは他に、若い世代では「タカタイプ」が多いこと、50代以降に「タカタイプ」の構成比は下がること、30代後半の年代は4つのタイプの構成が拮抗すること、「ツバメタイプ」は50代後半まで減少し、60代前半で急激に増えること、などが読み取れました。

男女別タイプ構成比

【図3】男女別タイプ構成比

【図3】の男女別タイプ構成比を見ると、女性は「こうもりタイプ」が多く、男性は「タカタイプ」が多いという特徴が読み取れます。なお、男女別年代別の構成比については、連載第4回に合わせて公開するレポートに記載する予定です。レポートでは、年代別の男女差の違いが浮き彫りになっています。とはいえ、男女、年代、全般にわたって、4つのタイプが混在していることに変わりはありません。この4つのタイプの特性や消費行動の違いについてみていきたいと思います。

2. タイプ別の特性

性格と満足度、不安感の違い

アンケートでは、自身の性格について、楽観的⇔悲観的、大胆⇔慎重、気が長い⇔せっかち、几帳面⇔大雑把、という4つの観点で評価してもらいました。また、現状の満足度、将来への不安と期待についても回答を得ました。これらの回答から、4つの消費者タイプの特徴を次のように抽出しました。

4つの消費者タイプの特徴

【図4】4つの消費者タイプの特徴

消費行動の違い

価値観が異なり、かつ性格までもが異なるのであれば、その違いは消費行動にも表れます。今回は、旅行商品を例にとって、商品の好み、重視する項目、意思決定プロセスの特徴をアンケートし、結果をタイプ別に比較しました。

【表1】の通り、最も積極的に情報収集し、ポジティブな評価を行うのは「ツバメタイプ」です。反対に、旅行に期待しておらず、情報収集は専ら店頭で行い、同伴者の評価に左右されるのが「タカタイプ」でした。

旅行商品におけるタイプ別の違い

【表1】旅行商品におけるタイプ別の違い

このように、価値観が異なれば消費行動にも違いが表れることがお分かりいただけたかと思います。旅行商品以外の商品でも、リアル店舗で購入するか、ネットで購入するかは、消費者タイプによって異なるでしょう。どのように消費者との接点を設計すべきか、というマーケティング上の課題に対し、この消費者分類は役に立つと考えています。

それでは、具体的にこの価値観による消費者タイプをどのようにマーケティングに活用すればよいのでしょうか。旅行商品を例にとって、次回詳しくご紹介いたします。

シリーズ

不安な時代の価値観マーケティング 第1回

不安な時代の価値観マーケティング 第2回

不安な時代の価値観マーケティング 第4回

関連サービス

【調査・研究】


安藤 美紀(あんどう みき)
(株)富士通総研 流通・サービスコンサルティング事業部 シニアコンサルタント
1995年日本電信電話(株)入社、法人部門において流通企業向けコンサルティングに従事。
2005年富士通(株)入社、コンサルティング事業本部を経て、2007年(株)富士通総研出向。
小売業、サービス業、製造業の企業向け業務改革等のコンサルティングに従事。現在はBI、CRM、顧客分析を担当。