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3PL(*)事業成功の条件

シニアコンサルタント 石本 昌子
シニアコンサルタント 亀廼井 千鶴子

2009年8月25日(火曜日)

物流に関する荷主ニーズの多様化・高度化が進む中で、3PL事業の重要性が増しています。3PL事業とは、従来の物流請負から一歩進んで、荷主企業の流通機能全般の効率化と付加価値向上をサポートするパートナーとしての役割を担うものです。

しかし、3PL事業者にとって「荷主企業のパートナー」とは名ばかりで、荷主企業と一丸となって改善施策を推進したにも拘らず、その改善効果を3PL事業者が享受できないというケースがあります。また、追加業務に対して、それに見合った料金をもらえない場合も多く、思うように利益を捻出できないという問題を抱える3PL事業者も多いようです。

富士通総研では、そのような3PL事業の課題解決の一助となることを目的として、3PLの事業実態を調査し、事業立ち上げから契約、開始までに実施しておくべき事柄をマニュアル化し、3PL事業者支援コンサルティングに向けた取り組みを行っています。本稿では、物流事業者が3PL事業に取り組まれる際に、特に重要となる3つの観点について、成功事例を踏まえながらご紹介致します。

  1. 事前調査の観点
    新規に事業を手がける際、経営難に苦しむ3PL事業者においては、目先の利益のために不利な条件で契約をしてしまうことがあります。その中でも、荷主のコストを肩代わりするような契約は、長期的には事業縮小に繋がりかねません。成功している3PL事業者は、荷主との契約の前に、必ず入念に事前調査をしています。インタビューはもちろん、現場に赴いて、荷量・物流頻度を把握する他、突発的な物流対応がどのくらいあるのか、また、荷主企業の3PL事業に対する理解がどの程度か、といったことも把握して、事業計画を立てているということです。富士通総研は、複数事業者へのインタビュー結果を基に、この事前調査の観点と調査方法、またそれらに基づく事業実施判断の方法を整理し、3PL事業者が容易に調査・分析できるようにしています。
  2. 必要事項を盛り込んだ契約を行うために
    3PL事業では、前述のように、事業者にとって不利な契約が結ばれるケースが多くあります。荷主との関係性で不利な契約条件を飲まなければならないという状況もありますが、多くの場合、3PL事業者の契約・交渉ノウハウが不十分であり、往々にして感覚的な判断で契約をしてしまうことが原因であることが多いと思われます。こうしたことを回避するため、事前調査で把握した項目に基づいて契約事項を作成することに加え、事業開始後に思わぬ追加業務が発生した場合や、共同で取り組んだ改善効果の配分への対応も考慮しておく必要があります。富士通総研では、それらの項目を「契約ガイドライン」として取りまとめ、契約の際に事前に盛り込んでおくべき項目を判断することができるようにしています。
  3. 日々の収支管理を徹底すること
    収支管理は月次や半期単位で行われることが多いのですが、3PL事業の成功事例として有名なハマキョウレックス様では、「収支日計表」というツールを用いて、1日単位の収支管理を行うようにされています。毎日の運行履歴から算出したその日の売上と、ガソリン代やドライバーの人件費、設備の原価償却費といったコストとを比較して利益を算出しています。そのようにして作られた収支日計表は、改善ポイントの発見にも、その対策の成果計測にも利用できる上、荷主企業との交渉材料としても有効だと考えています。

日本企業のニーズや環境問題に対する社会的要請の高まりを受けて、今後も物流の重要性が増すことが想定されます。富士通総研では、3PL事業を起点に、荷主の物流効率化・物流事業者の戦略検討、さらにはグローバルSCM等へ視点を広げ、物流全般に関わるコンサルティングを提供しています。

また、物流業界における効率化や顧客満足向上および環境保全の観点は、物流業界にとどまらず他業界にも適用可能なものが多くあります。関連するテーマがございましたら、是非一度ご連絡をいただければと存じます。

注釈

* 3PL : third-Party Logistics

関連情報

「3PL事業の類型化と物流センター立ち上げ等に関するマニュアルの作成」報告書

関連サービス

【SCM、ロジスティック】

富士通総研のSCM、ロジスティクスコンサルティングは供給やマネジメントのモデル化とソリューション適用に今後の動向やトレンドの知見を加えることにより最適な商品供給体制の実現を支援していきます。

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効率化や環境面を考慮した物流施策立案を支援しています。輸送計画や拠点立地計画などを、数理モデルなどの手法を活用して現状評価と改善策の提示や、近未来のあるべき姿を提案します。