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社会保障番号に関して

経済研究所 上級研究員 河野 敏鑑

2009年7月17日(金曜日)

社会保障番号とは、「保険者や行政機関が資格管理や給付管理等の業務に利用するため、被保険者に各制度や保険者を通じた共通の1つの番号を付す仕組み」です。いわゆる年金記録問題や未加入・未納などの問題の解決、あるいは事務費用の削減などのために、統一された番号制度を導入してはどうかと、与野党を超えて、社会保障番号の導入が提唱されています。

未納・未加入を減らし、事務費用を削減するためには、加入している制度の壁を超えて所得や給付に関する情報をやり取りすることが必要であり、その基盤として、加入者に対して統一された番号を付与することは重要であると思われます。しかしながら、単に統一された番号制度を導入するだけで、現在の社会保障制度が抱えている問題を解決することができると考えるのは、あまりにも楽観的であると言わざるを得ません。

まず、社会保障制度はその歴史的経緯などから、年金・健保・労災・失業の各保険の適用対象が異なっています。このため、制度間の連携を考えるには、まず、業種などによる区別が意味あるものなのかどうか、見直しが求められるものと考えられます。また、現在、保険料・税などの手続きは、税務署、市区町村、社会保険事務所などに分散しており、かつ、データが集約的に扱われていないため、未加入や未納の問題が発生しやすくなっています。

社会保障番号の導入は、米国などで見られるように、納税者が税務申告に費やしているコストの削減や、統計作成時の紐付けに用いることで、より正確な統計の作成に資するといったメリットがあります。一方で、指摘されているような問題に対処するには、単に社会保障番号を導入するだけでは不十分です。むしろ、税務署ないし市町村などにおいて、情報を集約的に扱うか、歳入庁のような、情報を集約的に扱う部署が設置されることが望まれているといえます。

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