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製造業における技術・技能継承の取り組み

シニアコンサルタント 安部純一

2008年5月30日(金曜日)

製造業の多くが、今後5年間に従業員の過半数を占める熟練社員の退職、いわゆる2007年問題を抱え、緊急課題のひとつに掲げて様々な取り組みを行っております。しかしながら、その多くは思うような成果を上げられず、対応に苦慮しているのが実態です。例えば、ある大企業では、熟練社員の作業を全てビデオ撮影し、動画情報として残すなどの対策を講じてきましたが、動画情報は蓄積したものの、撮影したその動画情報を閲覧したところで、熟練社員の熟練たる所以を継承できない状況に陥っています。

富士通総研では、このような状況に陥っている製造業のお客様を対象に、技術・技能継承の取り組みについて「実践指導型のコンサルティング」を行っております。具体的には、技術・技能継承の取り組みを4つのフェーズに体系化し、これまで培った業務改革やシステム企画の手法・ノウハウを適用し、技術・技能継承の支援を実施しております。実際の大手製紙メーカーの支援事例を元に、取り組みとポイントをご紹介いたします。

取り組みの第1フェーズは「技術・技能継承目的の明確化」です。継承の目的が「技術・技能の全体的な底上げ」なのか、「特定の熟練技能の継承」かを見定めることがポイントです。冒頭に述べたように、思うような成果が上げられない企業の多くは、この技術・技能継承の目的が不明確なまま動画記録を撮り続けていることが原因であると言えます。

第2フェーズは「技術・技能の抽出」です。仕事全般を網羅的かつ具体的な技術・技能に抽出(可視化)します。現場の多種多様な仕事の中から、どの作業に焦点を合わせ、その中でも特に技術・技能の継承すべき作業はどの部分なのかを可視化することがポイントです。

第3フェーズは「職場育成計画の策定」です。工場現場(担当者)の年齢構成や習熟度によって最適な育成方法を導き出します。例えば、初級者と上級者のみの職場と中級者と上級者のみの職場では、自ずと育成内容や方法、手順なども異なるため、OJT/SJT(*)など育成方法を効果的に活用し、現場の状況に合わせた中長期な視点での職場育成計画の立案がポイントです。

最後の第4フェーズは「技術・技能継承の環境整備」です。技術・技能継承は現場担当が中心となり進めていくため、その活動を支援するための全社共通のガイドライン(手順書作成の手引き)の作成と、作成した操作手順書を共有し、検索・参照など、活用できる情報システムの整備がポイントです。

技術・技能継承の取り組みは、本来、製造業の生命線である技術・技能の維持継承のための人材育成であり、現場の活動にとどめず、経営を含む全社一丸となった活動に発展させ、中長期的な視点で取り組むことが最重要です。富士通総研の「実践指導型のコンサルティング」では、これまで蓄積した業務改革の手法・ノウハウに基づき、4つの取り組みポイントを体系化し、実践 的な技術・技能継承のサービスをご支援いたします。気軽にお声をかけてください。

注釈

(*) OJT/SJT : On the Job Training / Self Job Training 実務経験を積むことにより、業務上必要とされる知識や技術を身につける方法(OJT)と、職場内で上司や同僚の支援のもとで自己学習する方法(SJT)

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