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Fintech(フィンテック)イベント Finovate Spring 2015参加報告(その3)

~外部連携を重視した金融機関向けFintechサービス~

2015年9月16日(水曜日)

Finovate Spring 2015参加報告の3回目では、金融機関向けにサービス提供を行うFintechスタートアップをご紹介します。今回のFinovateでは、金融機関向けに対象を絞ったサービスを提供するFintechスタートアップも多数登壇しており、特に目立った動きとして、他のFintechスタートアップとの連携を強く意識したサービスが挙げられます。Fintechスタートアップによるサービスの提供領域は大きく拡大しており、これらスタートアップがうまく連携することで金融機関に対するサービス提供領域が大きく広がる可能性があります。

Frictionlessなサービス提供を目指すAVOKA

今回のFinovateにおいて目立ったキーワードに“Frictionless”という言葉が挙げられます。Frictionとは摩擦や抵抗を意味する言葉であり、Frictionlessとは、摩擦のない状態、つまりサービス利用にあたっての煩雑さや障害がない、“煩わしくない”状態を表すものです。AVOKAが提供する金融機関向けサービスでは、利用者にとってFrictionlessな金融サービスを提供することで金融機関と利用者の関係性を強化することを目指しています。

AVOKAのサービスでは、スマートフォンやWeb上での金融サービスの申し込みプロセスに活用されます。通常、新規口座開設など金融サービスの新規申し込みにあたっては、利用者は住所や勤務先といった様々な情報を入力する必要があり、スマートフォンやWeb上でこうした申し込みを行う場合、その申し込みプロセスは煩雑なものとなります。AVOKAでは、外部のFintechスタートアップのサービスをうまく連携させることでこうした煩雑さを解消しており、例えば、新規口座開設の本人確認では、Top Imaging Systems社の運転免許証読み取りソリューションを活用し、情報入力画面では、LinkedInアカウントを活用して住所や勤務先などの個人情報が自動的に入力されます。このようにAVOKAでは、金融機関のサービス申し込みプロセスにおいて利用者が煩雑な操作を行わずに、短時間で簡潔に申し込みが行えることを目指しています。

図1
図.1 AVOKAのサービス画面(筆者撮影写真より)

多種多様な決済サービスを統合した基盤を提供するAlpha Payments Cloud

続いてご紹介するAlpha Payments Cloudが提供するサービスもまた、Frictionlessをキーワードとしたサービスの提供により注目を集めています。同社は、AlphaHubと呼ばれる金融機関や加盟店が世界中のオンライン決済サービスに容易にアクセスできる環境を提供するサービスを立ち上げ、実に200以上の決済サービス事業者やセキュリティ事業者と提携し、金融機関がこれらのサービスを容易に導入できることを目指しています。

AlphaHubでは、決済サービス事業者や不正検知ソリューションベンダー、そしてVisaやMasterCardなどと提携しています。金融機関は、AlphaHubに登録されているこれら企業のサービスを選択することで簡単に自行のオンライン決済サービスを強化することができ、契約やシステム構築に関する時間を大幅に短縮し、数日以内で自行システムとの結合まで完了します。Alpha Payments Cloudが提供する決済サービス基盤は、多くの決済サービスを活用できる機会を金融機関に提供するものであり、その導入プロセスをFrictionlessとすることで金融機関の競争力強化に貢献しています。

図2
図.2 Alpha Payments Cloudのサービス画面((筆者撮影写真より)

外部ネットワークからのデータを活用するInetco Systems

Inetco Systemsが提供するチャネルネットワークの分析プラットフォームでは、ATMネットワークなどのデータを取り入れることで金融機関におけるチャネル活用の実態を詳細に分析することを可能とします。

同社が提供するデータ分析プラットフォームでは、外部ネットワークと自行ネットワーク双方のデータを掛け合わせてチャネルの動線分析を行います。同社では、ATMネットワークに接続することで得られるデータを活用し、地域ごとのATMの活用度合いや他行ATMとの活用度合いの比較、さらには、自行の優良顧客がどのATMでどのような取引を行っているのかなど、様々な角度からATMチャネルの活用度合いを分析できます。加えて、自行チャネルの利用データを連携させることで金融機関における最適な顧客動線を浮かび上がらせます。Inetco Systemsのデータ分析プラットフォームでは、外部と自行のデータをうまく掛け合わせることで最適なチャネル戦略を浮かび上がらせることができるのです。

図3
図3. Inetco Systemsのサービス画面(筆者撮影写真より)

外部連携の拡大による金融サービスの進化

今回は、外部サービスとの連携を積極的に推進し、Frictionlessなサービスを利用者に提供することを目指したサービスを紹介しました。金融機関単独では、コストやその他の制約からサービス提供できない場合であっても、急拡大するFintechスタートアップによるサービスとうまく連携していくことで、こうした制約から抜け出すことが可能になります。Fintechスタートアップが提供する拡張性の高いサービスや基盤をうまく活用することで短期間かつ低コストのうちにそのサービスを進化させていくことが可能になると考えます。

(シニアコンサルタント 松原義明)

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