GTM-MML4VXJ
Skip to main content

English

Japan

  1. ホーム >
  2. フィンテックスタートアップとの共創の重要性

フィンテックスタートアップとの共創の重要性

これまで述べてきたように、海外においてはスタートアップ企業による金融サービスへの侵蝕と伝統的な金融機関の対応策のせめぎ合いが起きている。アマゾンによる金融サービス(Amazon Lending)やスクエアによるモバイルPOSサービスなど、すでに海外発のフィンテック・サービスの一部が日本への参入を果たしており、こうしたグローバルな潮流を踏まえた利便性の高いサービスの開発は、我が国の金融機関にとって不可欠であると言える。

その一方で、伝統的な金融機関のシステムやサービスにおいては、その性格上、堅確性や確実性が求められていることから、金融機関における企画・商品開発プロセスは柔軟性が低く、新規の商品・サービスのリリースまでに時間がかかる傾向にあった。また、フィンテック・サービスの一部は、既存の金融機関のビジネスやシステムとカニバリゼーション(共食い)を起こす領域も存在することから、伝統的な金融機関にとっては踏み込みにくい領域も存在する。このような点から、フィンテックに関する取り組みは自ずとスタートアップを中心としてイノベーションが促進されている側面がある。このような点に鑑み、我が国金融機関においては、海外金融機関やICT業界では一般的となっている、試作商品・サービスをパイロット運用により徐々に改善していくアプローチ(ポック(POC:Proof of Concept)やプロトタイピング)を採り入れて、トライ & エラー(試行錯誤)を繰り返しながら、より良いサービスを創造する「多産多死型」のビジネスモデルを受容していくことが必要となると考えられる。このようなプロセスを通じて、失敗を厭わず、実践的な企画プロセスの体験を積み上げ、共有し、商品・サービス開発プロセス・サイクルを早めていくことが重要であろう。

【図表】

加えて、試行錯誤を通じた企画・商品開発のプロセスは、日本の金融業界において前例がまだまだ少なく、かつ、自社の経営資源のみを利用してイノベーションを推進していくには困難が伴う。また、事業のカニバリゼーションの点からも、金融のイノベーションは金融機関の内部からではなく、フィンテック企業をはじめとした社外から生み出されてくる可能性も大きい。したがって、試行錯誤を通じたイノベーションのプロセスを効果的に回し、利用者にとってより良い金融サービスを持続的に創出していくためには、様々な外部事業者やフィンテック企業やICTベンダー、場合によっては商圏の異なる他の金融機関とつながり、経験やコストを共有するとともに、互いの組織能力の強い部分を持ち寄ることができる「エコシステム」の構築がカギとなる。

フィンテックの潮流は、諸外国のみならず日本においても、金融サービスを大きく進化させる要因になる。消費者や企業にとって、より利便性が高く、効率的なサービスの創造に向けて、我が国金融機関が自らプロデューサーとなり、そのプロセス、組織体制、文化を変革し、ベンチャー企業たちとエコシステムを確立することが期待される。今がまさに変革の時であろう。

参考リンク

お問い合わせ・ご相談はこちら

当社のコンサルティング・サービス内容について、ご不明な点はございましたか?
経営やビジネスに関するお悩みがございましたら、以下のお問い合わせ方法からご相談ください。

お電話でのお問い合わせはこちら

お電話でのお問合わせ
富士通総研お客様総合窓口
03-5401-8391

ご利用時間:8時40分から17時30分まで
(月曜日から金曜日、祝日を除く)
(注)電話番号はよくお確かめのうえ、おかけください。

オンラインでのお問い合わせはこちら