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<海外事例>米国金融機関C銀行様 次世代店舗への取り組み

1.背景・狙い

米国では、ミレニアルズ(若年層(15~35歳))が人口の最大勢力になり、C銀行様においてもその影響を受けており、「顧客の世代交代」を実感しています。

ベビーブーマー(51~69歳)やジェネレーションX(36~50歳)の子供世代にあたるミレニアルズには、これまでの最大勢力であるベビーブーマーとは、全く異なる考え方、価値観に基づくニーズがあるとC銀行様も認識しており、「金融機関もこれまでのような顧客との付き合い方では、ミレニアルズのニーズを満たせず、経営が立ち行かなくなる。金融機関のあり方も、ミレニアルズにとって魅力あるものに進化していくべきだ」「ミレニアルズが実感する価値を提供するために金融機関自身が変わらなければならない」と考えています。

またC銀行様では、ミレニアルズを中心とする数多くの利用者が、PC・タブレットやスマートフォンから金融サービスにアクセスするなどデジタルチャネルの取引が増加する一方で、伝統的なチャネルである銀行店舗での取引や来店客数が減少傾向にある現在においても、「店舗はセールスのための重要なチャネル」と位置づけています。

そこには、「1年に1回以上、店舗に来店する顧客は75%に上る」との米国の中央銀行にあたるFRBが2012年に実施した調査結果によっても明らかなように、顧客が店舗を利用しなくなったとは一概には言い切れない中、ミレニアルズが使いやすい店舗作りに力を入れるとの決意があります。そのため、ミレニアルズへのセールスを活発化させるために店舗、およびそこにいる職員がどのような役割を担うべきかを検討し続けています。

(注)日本においても、若者世代のライフステージの進行の遅さやコミュニケーションスタイルの変化についてアメリカと同様の傾向が見られます。日本では、今後少子高齢化の進行に伴い縮小する個人市場において効率的に顧客を獲得するために、これまでの顧客洞察の常識が通用しない顧客層(ミレニアルズ)の到来を予見し、対策を準備する必要があると考えられます。

2.実施事項

ミレニアルズ台頭によるニーズ変化への対応

C銀行様ではグローバル事例からベストプラクティスを調査し、積極的に自行の仕組みとして取り入れています。また、単に採用するだけではなく、自行独自の仕組みとして取り入れるために、職員の教育プログラムの中で、その欧米のベストプラクティスを実際に実践させることで、「それを顧客がどのように使うか」、「より顧客が使いやすいものにするにはどうすべきか」など、改良すべき点を収集し、自行の顧客にフィットしたものに進化させています。

C銀行様は「将来の店舗にはテラーカウンター(窓口)が無くなっている」と考えており、トランザクションはATM・WEB・モバイル端末・セルフ端末などの非対面チャネルを活用し、顧客の都合の良い時間・場所でセルフサービスにて処理され、一方、職員は顧客とのコミュニケーションや顧客の操作補助、手続き支援のために、ロビーに立つという将来像を考えています。

つまり、ミレニアルズとの取引の活発化のためには、これまでのような「職員がいるところに顧客を呼び寄せる」のではなく、「顧客がいる場所に職員が寄り添っていきやすい」レイアウトが、次世代の銀行店舗には求められると考えています。

営業店のあり方を変革するITソリューション

職員が顧客に寄り添う営業店のあり方や、その接客スタイルの実現を想起させるようなITソリューションがベンダーでは検討・用意されています。

ATMなどのセルフ操作型端末とタブレットが連携できるソリューションです。

これは、ATMやセルフ操作型端末を操作している顧客の情報、ATMで取引している内容・プロセス・取引履歴等が、職員の持っているタブレットにリアルタイムに連携されるものです。

例えば、ATMで顧客が処理を進めている途中で職員の確認が必要なプロセスが発生した時、一般的な店舗ではATMでの取引を中止し、職員がいる窓口に並び直して一から取引をやり直します。

一方、このITソリューションがあれば、職員が持っているタブレットに「○号機のATMで職員の確認が必要なプロセスが発生」ということが瞬時に表示されるため、その職員はATMを操作している顧客の横に素早く寄り添って、そのタブレット上から職員が確認の処理を行うことにより、顧客は処理を中断することなく、そのままATMで処理を進めることができ、顧客のストレスは大幅に軽減されます。

さらに、ATMやセルフ操作型端末を操作している顧客の情報は、職員が持っているタブレットの画面に表示されるので、なかなか窓口に来なかった顧客や会いたかった顧客が、ATM操作のみの来店であった場合でも、そのタイミングを逃さず声を掛けることができ、セールス機会の拡大が期待できます。

このように職員が、顧客とより身近なところで接客を行うために、職員に求められるスキルも変化しており、顧客からの要望やニーズを的確に捉えて応対することができる、ユニバーサルバンカーと呼ばれる新たな営業店職員像にも注目が集まっています。

おわりに

前述した事例については、いずれも以下のステップを踏んで、綿密なプランニングを行っています。

  1. 狙い・目標を明らかにする
  2. チャネル戦略、店舗戦略など各種戦略を明らかにする
  3. 現状の自行の顧客ポートフォリオ、店舗ポートフォリオを適切に認識する
  4. 各店舗、もしくは店舗グループにおける顧客セグメンテーションとターゲティングを明確にする
  5. ターゲット顧客に対して、自行がどのような機能を担い、サービスとして提供していくかを明らかにする
  6. サービスを受けた顧客が、何を価値と認め、自行の支持者(顧客)になってくれるかをシミュレーションする

併せて、プランニングに対して、実行した結果どうなっているのか、予定通りなのか、(予定通りでなかったら)それはなぜか、どうしたら予定していた目標を達成できるのか、という地味で真面目な「PDCA」を回し続けています。

多くの金融機関様に対するご支援を行ってきた富士通総研としては、「目新しさ」、「他行の試みや取り組み」ばかりでなく、自行のお客様や地域に目を向け、「自行として何を目指すのか、そのために何をすべきか、どうしたら実現(達成)できるか」について、惜しみない分析と検討を行い、粘り強く実行し続けていただくことをお勧め致します。

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