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【シリーズ】令和元年の災害対応を振り返る(1)

プロローグ -環境変化に適応した事業継続力の強化-

令和元年の災害対応と今後の方向性について、3回シリーズで最新情報を提供します。第1回はプロローグとして令和元年の災害の特徴を整理し、続くトピックを紹介します。「令和」の時代に突入した企業は、新たに何を取り組むべきでしょうか? 1年間の振り返りと来年の方向性について述べます。

掲載日:2019年12月26日

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令和元年の災害対応と今後の方向性について、シリーズで最新情報を提供します。第1回はプロローグとして令和元年の災害の特徴を整理し、続くトピックを紹介します。来年も継続して、当社のコンサルティング実績からの経験や知見を提供してまいります。災害対応は、「観測史上初」の環境変化に柔軟に適応可能な事業継続能力が求められています。「令和」の時代に突入した企業は、新たに何を取り組むべきでしょうか? 1年間の振り返りと来年の方向性について述べていきます。

令和元年も残りわずかとなりました。今年は、昨年に引き続き「観測史上初」の自然災害が頻発しました。特に、相次ぐ大雨、大型台風の襲来により甚大な被害が発生しています。未だ被害損失がわかっていない部分もあります。企業はこれまでの経験知だけでは通用しないことを改めて実感したのではないでしょうか。予測困難な令和時代において、企業が成長を持続するためには、様々な環境変化に適応した事業継続力の強化が求められております。

本シリーズでは、令和元年にわが国で発生した主な自然災害を振り返り、企業における現状と事業継続力を高めるための方策について述べます。

まず、大規模地震についてですが、今年も至る所で発生しました。1月には熊本地方で、2月には北海道胆振地方を震源とする最大震度6弱の地震が発生しました。6月には山形県沖を震源とする最大震度6強の地震が発生し、企業においても影響が生じています。発災時間が深夜であったため、対策本部の設置基準や被害状況把握方法、物資確保等の在り方等が問題となりました。改めて、休日・深夜を想定した対応スキルの習得や、重要なステークホルダーの被害状況をいち早く察知するための仕組み、被災していない本社等の拠点の対応方法の見直しの必要性が明らかになりました。

8月には、前線に伴う大雨の影響で佐賀県や福岡県、長崎県で「観測史上初」となる雨量を観測し、九州北部を中心に被害が発生しました。この災害では自動車サプライチェーンに影響が生じております。某工場からは約5万リットルの油が流出(国内最大規模)し、地域の産業にも影響が出ました。大雨による内水氾濫や地域の冠水等も想定した被害想定の再認識や、危険物質の流出防止策の見直し等が必要となっています。

9月には、台風15号が千葉県に襲来しました。関東への上陸時の勢力としては過去最強クラスとなっています。この台風では、千葉県内で送電線2本と電柱84本が倒壊し、関東南部で93万戸が停電、復旧に2週間以上も要した地域もあります。さらに断水や通信途絶も長期にわたり、改めて生活インフラが抱える災害リスクが浮き彫りになりました。わが国のインフラについても維持・更新の在り方が問われております。産業界では、工場への浸水被害や海水流入による操業停止、有害物質の漏洩等が発生し、某企業では非被災地で代替製造する事例が出ています。このように長期の停電や断水、通信途絶等のインフラ停止の状況において、企業はどのように事業継続すべきか、改めて、この「観測史上初」の災害に適応した事業継続計画(BCP)の検証の必要性が浮き彫りになっています。

10月には、台風19号が首都圏に上陸し、関東、甲信、東北地方では記録的な大雨となりました。河川の氾濫、決壊が相次ぎ、堤防決壊は70河川以上で発生し「観測史上初」となり、大きな被害が発生しています。被害総額も未だ分かっていない部分もありますが、昨年の西日本豪雨以上の被害額になるのではないかと考えられます。企業は、自社の拠点や重要なサプライチェーンの重要拠点において、災害を起こしやすい地形であるのか、過去に同様の災害が発生していないか、ハザードマップ等で再確認してリスク評価を行う必要があります。また、水害は地震と異なり、災害発生前の対応も重要になります。安否確認のタイミングや発信範囲、社員の出退社基準、連絡手段の確保、計画的な事業の一時停止等について見直しが必要です。

このように、地球規模での自然災害が増大している状況において、企業ではこれまで経験した大規模災害への備えに加えて、来年も発生するであろう「観測史上初」という環境変化にも適応した事業継続力の強化が必要となります。また、来年は大規模な国際的イベントが予定されていますので、多くの外国人観光客の来日に対応したリスク対策も実行する必要があります。交通や物流制約に伴うテレワークを前提とした業務対応や、テロ攻撃やITリスクなども強固にするべきでしょう。

次回以降は、今年注目となったトレンドについて、富士通総研の専門コンサルタントが今年の災害を振り返り、来年の方向性について考察します。おそらく来年も今年以上の自然災害が発生する可能性が高いと考えられますので、皆さまの来年の取り組みの参考にしていただけますと幸いです。

「中小企業強靱化法」に対応した事業継続力強化の取り組み

2019年7月に中小企業強靱化法が施行されました。この法制度である「事業継続力強化計画」の認定は開始から約4かで約4000社が認定され、認定数は急速に増加しています。そのような状況を踏まえ、今後の中小企業に求められる事業継続力強化の取り組みの方向性について整理します。

災害に強い社会の実現に向け、事業継続能力はどのように評価すべきか

毎年のように災害が発生し、それに伴うビジネスへの影響が報告されており、さらにはこれまで経験したことのない大規模災害の発生も懸念される中で、わが国でビジネスを営む組織は事業継続能力の可視化を求められることが少なくありません。これまでの事業継続能力の評価の特徴的な取り組みを振り返りながら、あるべき姿について考察します。

大谷 茂男

本記事の執筆者

コンサルティング本部 ビジネスレジリエンスグループ
プリンシパルコンサルタント

大谷 茂男(おおたに しげお)

 

1998年富士通株式会社入社。2007年より株式会社富士通総研。主に製造業や流通業を対象にサプライチェーンマネジメントや調達改革等の業務改革コンサルティングに従事。東日本大震災以降は現組織にて事業継続マネジメントやサプライチェーン、中小企業強靱化等のレジリエンス強化のコンサルティング業務に従事。

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