通信専門のシステムクリエータとして、受託中心のソフトウェア開発の事業を展開しているアルファシステムズ様。FNETSは、密閉冷却型サーバラック「ファシリティキューブ」で、アルファシステムズ様の開発・検証サーバの省スペース化、省エネ化をサポートしています。
[ 2011年4月1日掲載 ]
本製品の特徴 |
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必要な設備をラック内にすべてパッケージ化して収納
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最適な機器環境をラック単独で実現
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![]() アルファシステムズ 管理本部 総務部 担当部長 新田実様 |
アルファシステムズ様では、昨年、神奈川県川崎市に位置する研究開発施設の建て替えにあたり、各事業部のお客様システムの開発・検証用サーバ約100台の移転場所を検討されていました。今回、FNETSは検証用マシン室を新規構築する代替案としてファシリティキューブのMシリーズをご提案し、ご採用いただきました。
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ファシリティキューブのMシリーズは、空調機(10.7kW)が収載されたラック(Aラック)と、サーバを搭載する19インチラック(Cラック)が基本の構成となっています。2架のAラックでCラックを挟み込む構成で、最大5架のCラックを連結可能です。
ラック冷却のシステムは、FNETSが開発した画期的な独自構造(特許登録済)になっています。Aラックの空調機から送出された冷気は、二重底になったCラック床面から機器搭載エリアを通り、上部から暖気となって吐き出されます。暖気はCラック上面からファンによって空調機上面へと吸い込まれ、再び冷やされて循環する仕組みです。
今回、アルファシステムズ様はCラック4架×2ラインを導入。7つの異なる部署がそれぞれ1架のCラックに開発・検証用のサーバを収納しました。
ファシリティキューブ(Mシリーズ)の冷却システム
ファシリティキューブの設置場所は、開発部門のオフィスの廊下に面したスペース。もとは移動式の書庫が置かれていた場所です。昨年12月のサーバ移転は2日間でスムーズに終了し、移転直後からサーバが稼動しています。「サーバルームではバラバラに置かれていたラックが集約され、想像以上にコンパクトに収まりました」(新田様)。
最も心配されていたという騒音は、ラック脇の廊下を通っても「ほとんど気にならないレベル」。また、密閉性に優れ(防塵基準IP4X)、Aラック内の室内機にフィルターを2枚装備しており、点検時のみの清掃でホコリの心配もありません。
アルファシステムズ様に設置のファシリティキューブ
また、アルファシステムズ様では自社開発中のカードリーダーをAラックに取り付けました。社員識別のICカードに対応しており、自分の関係するサーバが入ったラック(Cラック)しか開けられない仕組みです。「入退室管理の厳しいサーバルームに設置されていないことを踏まえ、ISMS(※)の観点から扉の施錠管理の機能を強化しました。将来的には社屋の入退室管理システムと一元管理ができるようにしていきたいと思っています。また、FNETSにはサーバ増設時の電流値などを把握できる監視やレポート機能の充実を期待したいですね」と新田様はおっしゃっています。セキュリティの充実について、FNETSではアルファシステムズ様が開発されているセキュリティシステムの搭載も検討しています。
※ Information Security Management System
アルファシステムズ様開発のカードセキュリティを取り付けています。
ファシリティキューブは、サーバ室新設、大型エアコン駆動に比べて特に材料調達および使用・維持管理段階のプロセスで26.2%のCO 2を削減できる環境効率が評価され、2011年、川崎市の「低CO 2川崎パイロットブランド'10(※)」に選定されました。その優れた省エネ効果により、アルファシステムズ様の事業活動全般におけるCO 2削減目標の達成の一端を担うことも期待されています。
サーバルームの新規構築とファシリティキューブの活用。その使い分けについて新田様は、「現在、クラウド・コンピューティング化への対応が進んでいますが、当社では、開発用のサーバについては自社で保管していきたいと考えています。長期にわたってサーバを使うことを考えれば、ランニングコストが抑えられるファシリティキューブのコストメリットは大いにあると思います。また、貸しビルやお客様先でのサーバ設置など、ラックを自由に移動できないケースで利用を検討したいと思っています」とおっしゃっています。
FNETSでは、長期にわたる万全の保守体制を維持することはもちろん、製品のさらなる省エネ性能の向上、イニシャルコストの低減化を推し進め、アルファシステムズ様のご期待、ご要望に応えられるよう、これからもお客様起点に立ったご提案を行っていきます。
※ ライフサイクル全体(材料調達⇒生産⇒流通・販売⇒使用・維持管理⇒廃棄・リサイクル)でCO 2削減に貢献している製品・技術などを評価する川崎市独自の取り組みで、削減効果についても川崎市選定基準によるものです。2010年度はファシリティキューブのほか、富士通の省エネ型UNIXサーバシステム「SPARC Enterprise Mシリーズ」など10件が選定されました
「富士通グループの2製品が低CO2川崎パイロットブランド'10に選定」
お客様名称
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株式会社アルファシステムズ |
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設立 | 昭和47年10月11日 |
所在地 | 東京都渋谷区渋谷2-17-5 シオノギ渋谷ビル12階 |
資本金 | 85億55万円 |
従業員数 | 2,565名(2010年4月1日 現在) |
事業内容 |
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ホームページ | http://www.alpha.co.jp |
1972年の創業以来、情報通信ネットワークを支える基幹系通信システムのソフトウェア開発を進めてきたアルファシステムズ様。①大規模システム開発のノウハウ、②品質にこだわる企業文化、③広範囲にわたる技術要素、④プロパー主義の開発体制などを強みとして、情報通信社会を創造する企業として確固たる地位を築かれています。
システム開発では、通信事業者向けネットワークシステムを中心に、組み込みデバイスからECサイト向けの業務システムまで対応。ノードシステム、モバイルネットワークシステム、ネットワークマネジメントシステム、オープンシステム、組み込みシステムなど幅広い分野のソフトウェア開発をされています。
また、得意とするICT技術を用いた多様なソリューションサービスを展開。文教、ホームネットワーク、コンテンツ配信などの分野でお客様のニーズに合わせた最適なソリューションを提供しています。
社是である「和・信頼・技術」のもと、常に発展する技術者集団、発展の成果を社会に常に還元する企業として、無限の可能性に挑まれております。
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