プレスリリース

2015年11月11日

情報量が8倍!
「情報配信型ビーコン BEACONETS」を販売開始

ビーコン単体から“URL”を直接配信し、
シンプルなシステム構成を実現

富士通ネットワークソリューションズ株式会社( 注1 、以下FNETS)は、情報配信量を8倍に拡張して、スマートデバイスに直接配信できる「FUJITSU IoT Solution 情報配信型ビーコン BEACONETS(ビーコネッツ)」(以下、BEACONETS)を、本日より販売開始します。

Bluetooth通信を活用した一般的なビーコンと比較して、情報配信量を31バイトから240バイトに拡張したことで管理サーバを必要とせず、ビーコン発信器単体からURLや無線LAN接続に必要な情報(SSID、セキュリティキー)や、短いメッセージ文を直接配信することができます。これにより、アプリケーションを起動していれば限定エリアに近づくだけで、SSIDやセキュリティキーの入力をすることなく自動的に無線LANに接続され、必要な情報を受信することができます。

今後見込まれる訪日外国人向けの情報提供や広告配信ビジネス、ネットワークが整備されていない山間部や災害時などでの活用を見込んでいます。サーバを介さずに情報を送信できるため、初期コストを抑えたスモールスタートでのサービス提供が可能となります。

BEACONETSの特長

Bluetooth Low Energy( 注2 )のパケットで情報を分割配信することにより、情報配信量を31バイトから240バイト(アルファベット229文字)に拡張し、従来型ビーコンに比べ情報量が8倍になりました(特許出願済)。

  1. 様々な情報をビーコンから配信可能
    情報配信量を拡張した事で、これまで実現できなかった、無線LAN接続情報やURL、メッセージなど、様々な情報をスマートデバイスへ「ダイレクトに配信」することを可能にしました。
  2. 配信情報を簡単に書き換え
    ビーコンから配信する情報を、スマートデバイスを使って簡単に書き換えができるアプリケーション(特許出願済)を Google Playより無償提供します。このアプリケーションをインストールすることで、Bluetooth通信にて、その場でビーコン情報を書き換えることができます。
  3. 通信経路のセキュリティを確保
    一般的なBluetoothビーコンは配信情報が非暗号でセキュリティに課題がありますが、配信情報を暗号化(AES128ビット)し、無線LANに自動接続する際のセキュリティを担保しています。
  4. ネットワークや有線電源設備がなくても、簡易情報通知が可能
    モバイルバッテリーによる給電が可能なため、災害時、トンネル内などネットワークが繋がらない状況でもBluetooth圏内であれば情報を発信することができます。
  5. ほぼ全てのスマートデバイスに対応可能 ~2020年の訪日外国人旅行者2000万人時代に向けて~
    Bluetooth Low Energy( 注2 )に加え、Bluetooth Classic( 注3 )に対応するチップアンテナを搭載する事で、訪日外国人が多数所有する旧バージョンのAndroid OSや、国内出荷済の旧モデルでも配信情報が受信可能となり、公共性が問われる利用シーンにも対応します。

一般的なBluetoothビーコンとの動作比較

利用シーン(例)

  • 広告媒体を「拡張」する情報配信
    広告媒体の近くにビーコンを設置し、広告媒体に近づくだけで商品に関連するPRやURLをダイレクトに表示
    (活用場所の例:電車・バスなどの交通広告、駅・空港などの公共空間における広告、博物館・ショールームなどでの展示物ガイド、商業施設でのクーポン配信など)
  • 即時性のあるメッセージ情報をリアルタイムに配信
    店舗での旬な情報(パンの焼きたて情報など)をその場で作成し、スマートデバイスへ配信
    (活用場所の例:小売店舗、特設カウンターなど)
  • 特定エリアに近づくだけで無線LANに自動接続( 注4
    ビーコンから無線LAN接続に必要な“SSID”と“セキュリティキー”を配信し、複雑な認証設定を省きながら、セキュリティを担保し自動接続するアプリケーションを実現
    (活用場所の例:観光案内所、商品棚、自動販売機、ホテル客室、待合室など)
  • ネットワークや有線電源設備がなくても、簡易情報通知
    災害時の避難所での情報提供、ネットワークが繋がらないトンネル内で機器のメンテナンス情報配信など
    (活用場所の例:災害現場、避難所、工事現場、トンネル、地下など)
  • 多言語情報配信
    一つのビーコンから多言語のURLをまとめて配信し、スマートデバイスの言語設定に合ったURLを表示
    (活用場所の例:観光案内所、飲食店、ホテル、公共エリア・交通機関など、多国籍の人が集うエリア)

販売価格

製品・サービス名販売価格
(税別)
備考
商用ハードビーコン発信器
(シングルアンテナ)
7,000円Bluetooth Low Energy搭載、USB給電
ビーコン発信器
(ダブルアンテナ)
12,000円Bluetooth Classic、Bluetooth Low Energy搭載、USB給電
ソフト基本ライセンス300,000円受信ライブラリ、認証パスワード(基本):1組
拡張ライセンス75,000円認証パスワード(拡張):5組
保守Q&A/
アップデートサービス
75,000円1年間のQ&A(受付5件)/アップデートサービス
開発限定開発評価キット146,000円ビーコン:2個、基本ライセンス:1組、共通パスワード:3組
1年間のQ&A(受付2件)/アップデートサービス

※弊社では、上記のプロダクト販売に加え、ユーザアプリケーションの開発/提供も可能です。

販売目標

2017年度末までに4億円

販売開始

2015年11月11日(初回出荷に関しては、2015年12月下旬を予定しています)

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

(注1)富士通ネットワークソリューションズ株式会社:本社 神奈川県横浜市、代表取締役社長 岡平 司
(注2)Bluetooth Low Energy:Bluetooth 4.0規格の一部として策定された近距離無線通信技術Bluetoothの拡張仕様の一つ。2.4GHz帯の電波を用い、極低電力で通信が可能。
(注3)Bluetooth Classic:本記事ではBluetooth4.0未満の規格をBluetooth Classicと呼ぶ。
(注4)Androidは自動接続可能。iOSは接続情報の配信のみとなります。

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