プレスリリース

2014年7月3日

住宅向け光インターネットサービスを効率的に提供!
次世代PONシステム「U9500H/OLT」を販売開始

ケーブルインターネット・映像配信サービスの高速・大容量化を支援

富士通ネットワークソリューションズ株式会社( 注1 、以下 FNETS)は、ケーブルインターネット( 注2 )の10G-EPON規格に対応し、高速・大容量通信を実現する次世代PON( 注3 )システム「U9500H/OLT」を本日より販売開始します。

本システムは1本の光ファイバーから分岐技術により複数の住宅に効率的なサービス提供(FTTH( 注4 ))が可能な、次世代PONシステムです。現在主流の1Gbpsに加え、2.5Gbps、次世代の10Gbpsをサポートしているため、ケーブルテレビ事業者の段階的かつ経済的なインターネット・映像配信サービスメニューの拡充が可能になります。さらに、10Gbps × 8ポートを2スロット搭載しているため、アップリンク( 注5 )160Gbpsというケーブルインターネットで業界トップクラスの高速・大容量ネットワークを構築できます。

また、米国のケーブルテレビ機器の研究開発・技術認定を行う機関であるCable Labs( 注6 )が策定した運用技術に準拠しており、既存の業界標準のケーブルモデム運用管理システムを流用し、新たな設備投資を削減することができます。

これによりケーブル事業者は、今後4K/8Kスーパーハイビジョン映像配信など、高速・大容量な住宅向け光インターネットサービスの効率的なメニュー拡大が可能になります。

なお、本ソリューションは7月29日(火曜日)~30日(水曜日)に開催されるケーブルコンベンション2014関連イベント「ケーブル技術ショー2014」において、FNETSブースにて展示します。

背景

4K/8Kスーパーハイビジョンなどリッチコンテンツ映像の視聴、スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイスによる、テレビを見ながらのSNSやセカンドスクリーンとしての映像鑑賞など、ますます通信の高速・大容量化が求められています。しかし、従来のケーブルインターネットは、放送インフラと設備を共用しているため、通信の高速・大容量化に限界がありました。さらに、競合する固定キャリアや携帯キャリアでは、光インターネットやLTEなど、高速・大容量サービスが提供されており、これらへの対応がケーブル事業者の最大の課題となっています。今回提供する次世代PONシステムにより、これらの課題を解決することが可能となります。

商品の特長

1.通信速度1Gbps/2.5Gbps/10Gbps
に対応した次世代PONシステム

上り10Gbps、下り10Gbpsの10G-EPON規格に対応し、4K/8Kスーパーハイビジョン映像などのリッチコンテンツの配信や、スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイスと連携したサービスなど、高速・大容量通信のニーズにきめ細かく、段階的な対応が可能です。

2.1Gbps/2.5Gbps/10Gbpsを同一
ボード内で切り替えが可能

PONインターフェースカードは1Gbps~10Gbpsに対応しており、SFPモジュール( 注7 )を交換することでポート単位に1Gbps/2.5Gbps/10Gbpsに切り替えが可能です。

特に通信キャリアが現在提供する最速の2.5Gbpsサービスが提供可能となり、より柔軟で段階的な光インターネットサービスを実現できます。

U9500H/OLT

3.米国Cable Labsの標準規格DPoEに準拠

Cable Labsが策定したDPoE( 注8 )に準拠しており、既存のケーブルモデム運用管理システムを活用することが可能で、新たに運用管理システムを増設する必要がなく、経済的かつ運用負荷増大も抑えることに貢献します。

4.アップリンク160Gbpsを実現

アップリンクインターフェースに10Gbps×8ポートを2スロット搭載が可能なため、アップリンク160Gbpsという業界トップクラスの高速・大容量ネットワークを実現できます。これにより大量に発生する加入者側トラフィックをストレスなくインターネットに接続することが可能になります。

5.高速・大容量L3スイッチ機能内蔵

1.92Tbpsのスイッチング容量を備えるノンブロッキングスイッチファブリック( 注9 )となっており、L2/L3( 注10 )機能も搭載 しているため、OLT(Optical Line Terminal)を集約するL2スイッチを必要としません。

6.完全冗長化構成

スイッチコントロール、ラインインターフェース、パワーモジュールなど、すべてのユニットの冗長化が可能です。

今後の展開

FNETSでは、今後ますます増加する高速・大容量ネットワークの実現に向けて、光ファイバーの敷設が困難な集合住 宅に向けた対策や、現行ネットワークの高度化対策など、ケーブル事業者のニーズに対応したソリューションを順次提供してまいります。

価格

最小構成 500万円より ※機器のみの価格。(設置調整費などは含まず。)

販売目標

今後3年間で30億円

提供開始時期

2014年10月より

注釈

(注1)富士通ネットワークソリューションズ株式会社 本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:飯田 春幸
(注2)ケーブルインターネット:ケーブル事業者が提供するインターネットサービス。
(注3)PON:Passive Optical Network. 1本の光ファイバーを複数で共有する技術で、伝送路の光ファイバーやセンター装置(OLT)の集約によるコストダウンが可能。GPON(ITU-Tの規格)、EPON(IEEEの規格)などの規格がある。
(注4)FTTH:Fiber To The Home. 光ファイバーを一般家庭まで直接引き込むアクセス系光通信の網構成方式。
(注5)アップリンク:通信装置から上位側の回線のこと。
(注6)Cable Labs:米国のケーブルテレビ事業者で構成された、ケーブルテレビ機器の研究開発・技術認定を行う機関。
(注7)SFPモジュール:光ファイバーを通信機器に接続する機器。
(注8)DPoE:DOCSIS Provisioning of EPON. 米国Cable Labsが策定した、EPONをケーブルモデム運用管理システムで制御する仕様。
(注9)ノンブロッキングスイッチファブリック:すべてのポートに対して、ワイヤスピードでフレームが送られてきても、スイッチが遅延することなくすべてのフレームを転送することができる機能。
(注10)L2/L3機能:OSI基本参照モデル(標準通信プロトコル階層モデル)のL2(データリンク層)、L3(ネットワーク層)に対応した機能。

商標について

  • Cable Labs、DOCSIS、DPoE は、米国 Cable Television Laboratories, Inc.の米国及びその他の国における商標または登録商標です。
  • 記載されている製品やサービスの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

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