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Japan

PRESS RELEASE

2019年6月27日
海部観光株式会社
株式会社富士通マーケティング

海部観光と富士通マーケティング、ICTを活用した次世代運行管理・支援システムの実証実験を開始

海部観光株式会社(本社:徳島県海部郡、取締役会長:打山 昇)は、ロボットやIoTデバイスなど複数のICTを活用して、バス運行のさらなる予防安全の実現を目指した実証実験を、7月1日より開始します。

本実験では、バスや乗務員に装着したデバイスから取得するデータと運行管理データを連携させ、危険予知の傾向を分析します。

株式会社富士通マーケティング(本社:東京都港区、代表取締役社長:広瀬 敏男)は、これまでの運輸業事業者様への導入実績やノウハウを活かし、本実験で利用する機材やソリューションを提供するとともに、検証時に行う乗務員や管理者へのヒアリング、取得データの分析などを支援します。


背景

近年のバス業界では、車両の安全運行のため、乗務前の点呼確認や乗務員の健康状態および勤務状況の管理、ドライブレコーダーによる運行記録管理など、様々な取り組みが行われてきました。その中で、過労・疾病の未然把握や事故の状況の即時把握、点呼情報の一元管理など、現状の運行管理の新たな課題が浮き彫りになってきました。

2018年6月30日に、国土交通省から2020年までを計画期間とする『事業用自動車総合安全プラン2020』が策定されました。その中の「目標達成のため当面講ずるべき施策」において、「生体センサーやクラウド等を活用し、運行管理に求められる安全機能の強化、システム構築の簡素化・一元化等を実現した次世代運行管理・支援システムのあり方を早期に確立する必要があり、遠隔地での確実な呼気やアルコールチェックを可能とするICTを活用した呼気手法について検討することも必要」としています。

こうした状況を受け、海部観光は、富士通マーケティングと共に、ロボットやIoTデバイスなど複数のICT技術を活用した次世代運行管理・支援システムの実証実験を開始します。

概要

バスや乗務員に装着したIoTデバイス(眠気検知センサー、カメラセンサー)から取得するデータを、クラウド上で運用する運行支援システム(デジタルタコグラフとドライブレコーダー)に連携し、一元管理します。画像を含む運行データをリアルタイムに取得し、危険予知訓練の効果検証およびバイタルデータ分析を実施します。
 また、AIロボットを活用した点呼支援システムにより、日々の点呼データをクラウド上で管理し、点呼簿作成までを自動化することにより、点呼業務の精度向上と効率化を図ります。

  • 実施期間

    2019年7月1日月曜日から31日水曜日

  • 運用方法
    • 乗務員側:眠気検知センサーを装着しての日々の運行を実施します。デジタルタコグラフとドライブレコーダー、カメラセンサーのアラートに基づく安全運転を実施します。
    • 運行管理者側:IoTデバイスを経由して取得される各種アラートデータを分析することにより、タイムリーな安全指導を実施します。
  • 検証内容
    • 点呼時に自己申請された情報および労務データと、眠気検知センサーから取得した運転時のバイタルデータを比較分析し、乗務員の健康状態に起因する運転傾向があるかを検証します。
    • 眠気検知センサーから取得した運転時のバイタルデータと、画像(車外走行・乗務員)およびカメラセンサーから取得したアラートデータを比較分析し、乗務員のバイタル状態が運転に及ぼす傾向があるかを検証します。

導入するソリューションおよびIoTデバイス

  • 点呼支援ロボット「Tenko de unibo」(株式会社ナブアシスト)

    富士通株式会社が提供する「ロボットAIプラットフォーム」を搭載したコミュニケーションロボット「unibo」が煩雑な点呼業務を支援します。事前登録した指示・伝達事項を自然な語り口調で乗務員に確実に伝え、顔認証やアルコール測定など点呼結果はクラウドで管理し、点呼記録簿を自動作成することで、運行管理者の業務平準化や負担を軽減します。

  • カメラセンサー「モービルアイ」(ジャパン・トゥエンティワン株式会社)

    カメラが車両周囲の状態を検知する後付けできる衝突防止補助システムです。前方車両・歩行者・オートバイ・車線を検知し、衝突の危険が迫るとアイコン表示とビープ音による警報を発して事故リスクを軽減します。

  • 通信型デジタルタコグラフ「DTS-D1D」(株式会社トランストロン)

    ドライブレコーダーの動画を含めた運行データをクラウドで管理します。データバックアップも不要となり、必要な時に必要な情報を確認・活用が可能となり、リアルタイムな運行管理を支援します。

  • 眠気検知センサー「FUJITSU IoT Solution UBIQUITOUSWARE FEELythm」(富士通株式会社)

    乗務員の脈波から自覚のない「眠気の予兆」を検知し、音声と振動でドライバーに注意を促し、安全運転を支援します。また、運行管理システムとの連携により、「ドライバーの状態の見える化」を図ります。

  • クラウド型運行支援システム「ITP- WebServiceV2」(株式会社トランストロン)

    デジタルタコグラフで記録した運行データを整理・集計し、日報や管理帳票、ドライブレコーダー映像などを、クラウドで管理することで、リアルタイムに活用でき、運行管理者の業務を支援します。

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「Tenko de unibo」 「モービルアイ」
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「FEELythm」  

今後について

海部観光は、今回の検証結果を受けてIoTデバイスを活用する運用範囲や運用方法を検討します。さらに、運行データ、バイタルデータ、労務データなど各種データを連携させ、健康起因による事故リスクの回避に取り組み、次世代運行管理・支援システムの実現を目指します。富士通マーケティングはこの取り組みをICTで支援していきます。

関連リンク

商標について

「unibo」は、ユニロボット株式会社の登録商標です。
また、記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。


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