PRESS RELEASE
2013年7月1日
株式会社富士通マーケティング
株式会社カーリル
FJMとカーリル、飯能市様新図書館にNFCを活用した図書館システムを構築
~課題解決型図書館の実現に向けて図書館でさまざまな情報が入手できる「カーリルタッチ」を導入~
株式会社富士通マーケティング(本社:東京都文京区、代表取締役社長:生貝 健二、以下:FJM)と株式会社カーリル(本社:岐阜県中津川市、代表取締役:吉本 龍司、以下:カーリル)は、埼玉県飯能市(市長:沢辺 瀞壱(さわべ せいいち)氏、以下:飯能市)様が7月1日にオープンした新市立図書館に、図書館分野では日本初となるNFC(近距離無線通信)(注1)技術とスマートデバイスを組み合わせた図書館システムを構築しました。
飯能市様では、『市民に愛され、市民と共に創り続ける図書館』を基本理念に、先進の情報通信技術を活用し、市の学習・文化活動の中核拠点となるべく新図書館の設立を検討してきました。
今回構築した新図書館では、『貸出型図書館』から『課題解決型図書館』への変革を目指し、富士通のクラウド型公共図書館業務サービス「WebiLis(ウェブアイリス)」(注2)に、NFC技術を活用したカーリルの情報探索支援システム「カーリルタッチ」を組み合わせた、日本初となる図書館システムを構築しました。
FJMとカーリルは、今後も最新技術を活用した新たなサービスの創出により、課題解決型図書館の実現と利用者サービス向上を支援していきます。
飯能市様は、埼玉県南西部、県内3番目となる面積を有しています。市内の約76%を森林が占めており、都市部への通勤者のベッドタウンでありながら2004年には環境省のエコツーリズム推進モデル地区に指定されるなど、人と自然が共生する市となっています。市民の学習活動や文化・スポーツ活動、あるいは豊かな人間性や創造性を培い、人と人との交流を通じて互いに学び、体験し、生きがいや楽しさが感じられる充実した地域社会の構築を目指しています。
飯能市様は、このような市民の学習活動・文化活動の中核として重要な役割を果たす拠点となるべく、市立図書館の見直しを図っており、2004年より新図書館設立に向けた活動を開始しました。
飯能市様では、学習コーナーや子供向けコーナーの設置や市の特産品である西川材を各所に使用するなど館内設備の充実化に加え、市民が本を借りるだけでなく館内で快適に読書・調査研究ができる「課題解決型図書館」を目指し、最新技術を活用した図書館づくりを行っていました。
そこでFJMでは、飯能市様の求める「図書館に行けば本に加えてさまざまな情報が手に入る」仕組みづくりのため、これまで数多くの実績を持つ富士通のクラウド型公共図書館業務サービス「WebiLis」と、カーリルのスマートフォン・スマートデバイス向け情報探索支援システム「カーリルタッチ」を組み合わせた、日本初の図書館システムを構築しました。
飯能市様新市立図書館を支える図書館システム
- スマートフォン・スマートデバイス向け情報探索支援システム「カーリルタッチ」
(1)「カーリルタッチ」で知りたい本の詳細情報を瞬時に入手可能
- ICタグとスマートデバイスに搭載されたNFCおよびおサイフケータイの機能を活用し、書棚に著者や書籍名、キーワードなどが記載されたICタグ付きの「タッチタグ」に、おサイフケータイまたはNFC対応のスマートデバイスをかざすだけで、さまざまな関連情報にアクセスしたり、イベントと連動して活用することができます。
- 「カーリルタッチ」の本格導入は国内初となり、図書館分野においてNFC技術を活用した国内初の事例となります。
(2)インターネット上のさまざまな関連データベースと連携
- スマートデバイスを「タッチタグ」にかざすと図書館が用意した「カーリルタッチ」ポータル画面が開き、そこから国立国会図書館が提供する各種データベースやWikipediaなどインターネット上のさまざまな情報源に一元的にアクセスすることができます。
- 開館時には100種類のタグを図書館の各書棚に設置し、『課題解決型図書館』として幅広い情報提供を行います。
(3)「カーリルタッチ」上から本の検索・予約が可能
- 書棚に取り付けられた「タッチタグ」からその書棚に置かれた本の情報や現在の貸し出し状況が入手できるとともに、貸し出し中の場合は本の予約もできます。
(4)コレクション機能を活用した図書館イベントの開催
- 図書館内に設定した複数の「タッチタグ」にスマートフォンをかざしてスタンプや情報を蓄積できるコレクション機能により、オリエンテーリングやスタンプラリーなど「カーリルタッチ」を活用した各種イベントが簡単に実施できます。これにより図書館の活性化と利用者向けサービスの充実化を支援します。
- 富士通グループのデータセンターを活用したクラウド型公共図書館業務サービス「WebiLis」
(1)蔵書管理システム
- 窓口業務、資料管理、収書・整理業務など図書館業務に必要な機能により、職員の日常業務を大幅に効率化します。
- 利用者は、「カーリルタッチ」や館内の検索機に加え自宅や外出先からインターネットを介して、24時間365日いつでも図書の検索・予約や、借りたい本の書評などを閲覧できます。
(2)IC図書システム(新規導入)
- ICタグを本に貼付し、自動貸出機による貸出業務の迅速化や、ICゲートと連動した持ち出し管理の強化に加え、職員の蔵書点検作業を大幅に効率化します。
(3)読書活動推進システム(新規導入)
- 本に対する書評コメント機能や投票機能により、本に関する付帯情報が蓄積され、利用者は関心を持った本に関するさまざまな情報を得ることができます。
- 利用者は「マイ本棚」機能を活用することで、興味を持った本やお気に入りの本に関する個人的なリストを作成することができます。さらには、蔵書管理システムと連携しているため、リストから蔵書検索や予約ができます。
(4)子ども読書推進ナビゲーション(新規導入)
- キャラクターによるクイズ形式で画面を進めながら自分の好きなキーワードを選んでいくことで、興味を持った事柄に関連する本を、児童自身が簡単に検索できます。
- 児童が読みたい本と出会う機会を増やすことで、児童に対する読書活動推進を支援します。
(5)富士通グループのデータセンターによりセキュリティを確保しながら最新のシステムを利用可能
- システムや蔵書データを富士通グループのデータセンターで管理するクラウド型のため、システムのメンテナンスに関する負担もなく、常に最新のシステムを利用できます。
システム導入による効果
- ICタグの活用により、貸出対応のスピードアップや蔵書点検の効率化が図れ、職員が利用者と接する時間をより多く確保することが可能となります。
- 24時間365日いつでもどこでも可能な蔵書検索や読書活動推進サービスにより、利用者の新たな本との出会いや情報の発見の機会が提供できます。
- 図書館が企画する展示内容や図書に関する情報をメールやホームページに加えて「カーリルタッチ」と組み合わせて提供することで、タイムリーな情報発信ができます。
飯能市様図書館システム全体イメージ

飯能市図書館写真
図書館外観
タッチタグ
タブレット画面
スマートフォン画面
飯能市立図書館概要
所在地 |
:埼玉県飯能市山手町19-5 |
館長 |
:湯川 康宏 |
蔵書数 |
:約18万冊(市内合計約27万冊) |
敷地面積 |
:6,291.85平方メートル |
主な施設 |
:閲覧室、グループ学習室、読書用個室、録音・朗読室、授乳室、多目的ホール、学習席他 |
システム構築期間 |
:2013年5月~6月末(約2か月) |
関連Webサイト
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
注釈
- (注1) NFC(Near Field Communication)は、10cm程度の近距離で双方向通信が可能な近距離無線通信技術です。機器同士をかざすように近づけると通信可能であり、カード型電子マネー、携帯電話、スマートフォンなどで使用。
- (注2) 富士通の図書館ソリューション「iLis(アイリス)」は、県立、政令市などから町、村、大学図書館までさまざまな規模、業態に合わせた各種ソリューションをそろえています。
代表取締役 |
:吉本 龍司(よしもと りゅうじ) |
資本金 |
:300万円 |
創立 |
:2012年6月4日 |
本社所在地 |
:岐阜県中津川市坂下1645-15 |
事業内容 |
- 図書館蔵書検索サイト「カーリル」の運営
- 新規ウェブサービスの企画、運営
- 図書館システムや電子書籍に関する技術開発
- 技術コンサルティング
|
連結従業員数 |
:6名(2013年3月末) |
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