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Japan

PRESS RELEASE

2011年12月8日
株式会社富士通マーケティング

ショッピングセンター向け売上自動収集・照合ソリューション 「GLOVIA smart きらら OCR」を提供

~形式やサイズの異なる伝票類を正確かつ高速に読み取りデータ化するOCR新技術を採用~

   株式会社富士通マーケティング(本社:東京都文京区、代表取締役社長:古川 章、以下:FJM)は、このたびショッピングセンターを運営するディベロッパーの業務効率化を支援する新OCR(注1)ソリューション「GLOVIA smart きらら OCR」(グロービアスマート キララ オーシーアール 以下:きらら OCR)」を開発、商品化し、12月より提供します。

   きららOCRは、株式会社富士通コンピュータテクノロジーズ(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:菊池 伸行)と共同開発した2つの新技術「店舗別レシートデータ収集装置」および「レシートデータ照合支援プログラム」(ともに特許出願済)を活用し、これまで正確なデータ読み取りが困難とされていた、さまざまな形式、サイズの精算レシートに記載された情報を読み取り、正確かつ高速にデジタルデータとして認識し、売上を自動収集・照合する日本初のソリューションです。従来ディベロッパーが手作業で行なっていた、各テナントの売上管理業務にかかる作業負荷を大幅に軽減します。

   きらら OCRは、将来のビジネス拡大を見据え、日本に加え中国においても特許出願済です。

   また、ショッピングセンターにおける、ワークスタイルを変える革新的ソリューション・デザインに対する評価により、「2011年度グッドデザイン賞(注2)」(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。

開発の背景

   ショッピングセンターの売上管理業務では、まず、テナントが毎日の売上報告を売上報告用端末(CAT)から手入力した後、精算レシートを出力し、ディベロッパーへ送ります。

   次にディベロッパーは受取った精算レシートと、売上管理システムのデータを全件目視で突き合わせ、売上金額が不一致の場合はその都度テナントへ再確認し、売上データを手作業で修正する、という煩雑な作業を行っていました。

   そのため、ディベロッパーは、全テナントごとに売上金額の突合せと売上データの修正が必要となり、作業に膨大な時間を要していました。さらには、チェック対象の件数が非常に多いため、精算レシートの入力ミスやチェック漏れといった人的ミス発生の可能性が高く、効率的で安定したシステムが求められていました。

課題

   現在ショッピングセンターの各テナントで使用されているPOSシステムは、各社で個別のシステムを導入していることが多いため、精算レシートの長さ、文字のフォント、売上表示項目などのフォーマットがテナントごとに異なっており、必要な項目をソフトウェアで認識することは非常に困難とされていました。また従来のOCR技術では、店舗レシートのような薄い紙では、データの読み取りが不可能とされていました。

開発した技術

   こうした課題を解決するため、今回新たに2つの新技術を開発しました

  1. 店舗別レシートデータ収集装置

       「店舗別レシートデータ収集装置」とは、ショッピングセンターなどの複数店舗の売上を収集する装置です。店舗ごとの識別コードが表示された専用のキャリアシートに、各店舗が発行する精算レシートや商品券、各種伝票類を挟み、スキャナ(注3)で読み取ることで、デジタルデータとして認識できます。富士通コンピュータテクノロジーズが開発した新画像認識技術により、精算レシートが多少傾いた状態でも自動補正し、読み取ることができます。また精算レシートに同一名称の項目があっても、必要な項目を特定し、抽出します。現在認識率は90%以上となっており、実用化できる数値を達成しました。

  2. レシートデータ照合支援機能

       読み取ったデータと売上管理システム上のデータとの自動照合を支援します。自動照合の結果、アンマッチがあるテナントのみを抽出し、画面に表示することで、照合結果の迅速な確認が可能です。これまで机上で行っていた「精算レシート」、「売上日報」、「項目対比表」の複数の確認・照合作業を1つの画面に集約し、作業効率の大幅な向上を実現します。

GLOVIA smart きらら OCRについて

   「GLOVIA smart きらら OCR」は、これらの新技術を活用しFJMがショッピングセンター向けに新たに開発した商品です。きららOCRの導入により、従来ディベロッパーがテナントの売上管理業務にかかっていた時間を、導入前に比べ約7割削減(当社検証値)することが可能となり、作業効率化とリソースの最適化が図れます。また、これまで手作業で行われていた業務を自動化することで、人的ミスを予防し、担当者の経験などに拠らない安定した業務遂行が可能となります。

[「GLOVIA smart きらら OCR」の特長]

  1. ショッピングセンターで扱われる様々な伝票の読み取りが可能です
  2. テナント毎に異なるフォーマットでもデジタルデータとして認識できます
  3. テナントの家賃計算(売上歩合賃料計算)に必要な項目を抜き出すことができます
  4. 売上報告用端末(CAT)の売上データとOCR抽出データの自動照合ができます
  5. ユニバーサルデザインを配慮した使いやすい画面デザインを採用しています

2011年度グッドデザイン賞受賞

   「GLOVIA smart きらら OCR」は、ビジネスソリューションのデザインのカテゴリーにおいて、2011年度グッドデザイン賞を受賞しました。

   これまでショッピングセンターのテナント管理業務は、テナントごとに異なる売上管理システムが導入されていることもあり、オンラインでのデータ管理ができませんでした。しかし、OCRを活用したソリューションにより、テナント管理業務の効率化を安価で現実的に実現できる点が審査員から高く評価され、今回の受賞となりました。

[「GLOVIA smart きらら OCR」導入イメージ]
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拡大イメージ (120 KB)

[「GLOVIA smart きらら OCR」
システム構成イメージ]

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拡大イメージ (34 KB)

[「GLOVIA smart きらら OCR」
専用キャリアシート]

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拡大イメージ (25 KB)

[「GLOVIA smart きらら OCR」 読取確認画面]
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拡大イメージ (262 KB)

販売価格

製品名 販売価格(税別) 出荷時期
GLOVIA smart きらら OCR 150万円~ 2011年12月

   ・上記価格にハードウェアは含みません。

今後の展開

   今後はショッピングセンター以外で、複数形式の書類や伝票類を手作業にたよっている業種、業態に対しても、本技術を活用したOCRソリューションを順次提供していきます。

販売目標

   ショッピングセンターに対し、2014年度までに300セットの販売を目指します。

関連リンク

商標について

   記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

 注1  OCR:Optical Character Reader 光学式文字読取装置
 
 注2  「グッドデザイン賞(Gマーク)」は、1957年に通商産業省によって設立された「グッドデザイン商品選定制度」を継承し、1998年より財団法人日本産業デザイン振興会の主催事業として運営される、日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨制度です。
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 注3  FUJITSUイメージスキャナ「fiシリーズ」など
 

以上


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富士通コンタクトライン
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株式会社富士通マーケティング  広報部
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