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第02部 富士通マーケティング社内実践事例「働きがいのある職場へ~ 職場風土醸成の取組み事例~」レポート

人事戦略セミナー第1弾「女性活躍推進法 事例セミナー」レポート

2017年01月19日更新

第2部は、富士通マーケティング社内におけるダイバーシティ推進事例のご紹介です。富士通マーケティング総務人事本部人事部担当課長兼ダイバーシティ推進室員の鈴木清志が、富士通マーケティングの「ダイバーシティ推進」への取組みについて説明しました。

現状把握と女性活躍推進法における行動計画

2016年4月より、富士通マーケティング人事部内にダイバーシティ推進室が設置されました。私は、人事部で主に労務管理、人事制度、評価制度に関わる仕事と、ダイバーシティ推進を兼務しております。

ダイバーシティ推進室 鈴木 説明風景

女性活躍推進法の施行にあたり、まず現状の把握から始めました。弊社は、富士通グループの中では中堅民需市場向けのビジネスを担っており、営業職が約5割、システムエンジニア(SE)・保守担当が約4割を占める営業中心の会社です。女性社員の比率は、約10%ですが、新卒入社時の女性社員の割合は約3割です。平均年齢は、男性が44歳に対して女性は37歳。平均勤続年数は、男性22年に対して女性は14年で、8年の差があります。

当社の女性社員の退職状況ですが、20代後半から30代前半が高い傾向にあります。基調講演の吉田先生の話にもありましたが、結婚や出産などのライフイベントを迎える時期に退職を選択している状況です。入社時の女性比率を増やしても、退職率が高い状態が続けばリソース不足に陥る可能性があると、危機感を持っています。

女性活躍推進法における行動計画では、女性の管理職の比率を高めるため、2020年度に管理職候補の女性比率を10%まで高めたいと考えています。

ダイバーシティ推進の取組み

弊社では、次世代のリーダーを育成するプログラムとして、2012年度より社内ビジネススクール(横浜国立大学によるミニMBA)を開講し、これまで140名超が受講しています。さらに、受講者の中から希望者には、役員をスポンサーとした社内ゼミナールも実施しています。この社内ゼミナールの一つに、「ダイバーシティマネジメントの実践」 というテーマがありました。一橋大学大学院の西野准教授に、アドバイザーをお願いして実施しました。

西野准教授には、2015年6月に「ダイバーシティ推進と働き方改革」と題した講演をお願いしました。労使共催で開催したこの講演には、社長をはじめとする経営幹部や管理職、一般社員、労働組合幹部など約120名が参加しました。外部の専門家からの提言で、ダイバーシティ推進と働き方改革への取組みの必要性が、社内のキーパーソンに認識されました。そして、これをきっかけにダイバーシティの課題を議論するワーキンググループ(WG)が立ち上がります。WGでは毎月1回の会議を半年間重ね、2016年1月には経営層に報告、提言を行いました。「スピード感を持って進めてほしい」という力強い言葉のもと、翌2月には社長より社内に向けて「ダイバーシティ推進を経営戦略の一つとして実行する」というメッセージが発信されました。4月にダイバーシティ推進室を設置し、活動を進めているところです。

まずは女性社員の働き方にフォーカス

当初は、女性のみならずシニアや障害者など、さまざまな属性にも目を向けた施策を検討すべきかどうかの議論がありました。まずは身近な存在の女性を対象にスタートすることで、他の属性にも応用が効く、という考え方のもと、女性社員にフォーカスした取組みを進めています。

弊社では、毎年従業員満足度調査を行っていますが、アンケートや社員へのヒアリングを通じて浮き彫りとなった、弊社の働き方の実態、特徴は次のようなものでした。

  1. 長時間労働が前提となった働き方になっている
    • ムダな仕事(会議のための会議など)が残業につながっている
    • 残業ができない、しないことがマイナス評価となりやすい
    • 労働時間が顧客対応に大きく影響を受ける
  2. 働き方の選択肢がない(多様な働き方になっていない)
    • ロールモデルがなく、選択肢が見えない
    • 時間制約がある場合、重要な仕事を任せてもらえない
    • 結婚、育児と仕事の両立を目指すより、退職を選択しやすい
  3. 女性活躍推進に対する上司の関与が薄い
    • 本人の意思を確認せず過度に配慮してしまう
    • 「男性は仕事、女性は家庭」という役割分業にとらわれている
    • そもそも女性社員が少なく、キャリア支援や育成の経験値が少ない

WGの議論の中では、女性がライフイベントを理由に退職するのは非常にもったいない、という意見と同時に、改善には男性社員を含めた意識改革や組織風土改革が重要であるという意見が多く上がりました。多様な価値観を受容する風土がなければ、制度を作ったとしても活用されずに終わるのではないか、という懸念もありました。そこで、解決までのステップとして、まずはダイバーシティの周知や理解、風土改革といった「土台」となるべきところをしっかりやろうと決めました。ここができていないと、その上の1階・2階部分となる働き方改革の制度は活かされないと考え、まずは土台作りを中心に活動を進めています。(図1参照)

図1 課題解決のステップ

現在進行している4つの取組み

具体的には、現在、以下の4つの取組みを行っています。

現在進行している4つの取組みイメージ

在宅勤務型テレワークのトライアル

在宅勤務型テレワークでは、原則1日単位とし、週2回までとしています。業務開始、業務終了時にはE-mailで所属長に連絡し、所定の週報を毎週所属長に提出しています。
曜日を決めて実施するケースが多く、週1回が大半です。在宅勤務者からは、会社と変わらずにできる仕事がある、作業効率が上がる、といった意見があり、全社的に定着できるよう、取組みを進めていく予定です。

女性リーダー向け研修の実施

女性同士のネットワーク作りやリーダーシップの知見を得る場として、「Coaching Ourselves(コーチング アワセルブズ)」のエッセンスを取り入れた、女性リーダー向け研修を実施しました。2016年6月~10月の間で10回実施しました。研修時間は原則9:30~11:00の90分、毎回のセッションでは、他人と経験を共有し自らの行動を深く内省、新たな気付きを得て、これを職場に持ち帰って実践する、そしてまた次回のセッションで内省し・・・という「対話と内省」の学習サイクルを繰り返し行うプログラムです。

<参考>

毎週1回75分、計20回のセッションでマネージャー個人を変革、そして組織の変革へ~富士通マーケティングの「Coaching Ourselves(コーチング アワセルブズ)」実践事例~

これは非常に有意義なプログラムで、参加した女性社員からは「キャリア創出の意識が変わった」「女性の人数が少ない職場環境の中、一人で悩みを抱えがちだったが、2週間に1度でも共感の場があることで仕事にやりがいが出た。」という声が出ています。

経営層向けセミナーの開催

経営層に向けては、ダイバーシティ講演会を実施しました。ダイバーシティを推進するためには、経営層の意識改革が重要との認識から、ワークライフバランスやダイバーシティ経営に知見の高い、中央大学大学院の佐藤博樹教授に講演いただきました。時間生産性の高い働き方への転換や、時間制約を前提とした仕事管理の重要性を役員・本部長を前にお話いただき、意識改革の一助となりました。今後は、ミドルマネージャー向けにも実施していきたいと考えています。

経営層向けダイバーシティ講演会開催

講演テーマ:誤解の多いダイバーシティ経営 ~経営層のコミットメントと管理職の役割が重要

講演風景

活動を通じて思うことは、ダイバーシティ推進で何よりも重要なのは、経営層のコミットメントです。トップが本気になると、私たちの活動は進めやすくなります。今後は、活動を見える化して、一人ひとりが自分事として「この施策が必要だ」と実感してもらえるよう活動を続けていこうと考えています。

女性活躍推進法 事例セミナー(Webセミナー)の視聴はこちら

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