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Japan

第01回 電子申告義務化の概要

電子申告義務化の最新情報2019

2019年01月22日更新

行政手続きコストの削減及び企業の生産性向上を図るため、平成30年度税制改正により「電子情報処理組織による申告の特例」が創設され、一定の法人が行う法人税等の申告は、電子申告により提出しなければならないこととされました。
平成16年度より電子申告の受付が開始され、ここ数年では書面での申告よりも電子申告の割合の方が多くなってきております。
これまでは、すべての書類が電子申告できずにおり、電子申告と書面申告とで分けて対応する手間などから電子申告のメリットが少ないなどと言われておりましたが、納税者の利便性なども考えられ、遂に一定の法人においては電子申告が義務化となりました。
既にTKC全国会では、電子申告初年度からシステム開発されていたこともあり、私の事務所のお客様では100%電子申告を行っております。
当コラムでは、電子申告義務化に関する最新情報を掲載し、対応方法検討のためのヒントとなれば幸いです。
平成32(2020)年4月1日以後に開始する事業年度から「電子申告の義務化」の対象となる税目、法人の範囲、手続等は以下のとおりです。

1.対象税目

法人税、地方法人税、消費税です。地方税の法人住民税及び法人事業税も電子申告が義務化されます。

2.対象法人の範囲

内国法人のうち、資本金の額又は出資金の額(資本金の額等)が1億円超の法人、相互会社、投資法人、特定目的会社等です。資本金の額等が1億円超であるかどうかは、「事業年度開始の時」に判定します。
なお、連結納税が適用される法人税申告については、親法人が当該基準に該当すれば電子申告の義務化の対象となりますが、連結納税を適用している場合でも、消費税等の申告については、連結グループ内の個々の法人の資本金の額等により判定することとなります。
(参考)電子申告の義務化の対象法人一覧表(e-Taxホームページ「大法人の電子申告の義務化の概要について」)

3.対象手続

確定申告書、中間(予定)申告書、仮決算の中間申告書、修正申告書及び還付申告書が対象となります。

4.対象書類

申告書及び添付書類の全てが対象となります。

5.例外的書面申告

電気通信回線の故障、災害その他の理由により電子申告することが困難な場合には、納税地の所轄税務署長の事前承認を要件として、申告書及び添付書類を書面により提出することができます。

6.適用開始届出

電子申告の義務化対象法人は、納税地の所轄税務署長に対し、平成32(2020)年4月1日以後最初に開始する事業年度開始の日から1月以内(増資又は設立等により義務化対象法人となる場合には、増資により資本金の額等が1億円超となった日から1か月以内又は設立の日から2か月以内)に「e-Taxによる申告の特例に係る届出書」(注) の提出が必要です。
なお、この届出書は、既に申告書を電子申告している場合でも提出する必要がありますのでご注意ください。

届出書

7.電子申告義務化の適用開始時期一覧

法人税の申告では、平成32(2020)年11月の予定申告が最も早い適用開始時期となりますが、事業年度の変更があった場合には10月以前のケースも考えられます。
電子申告の義務化の対象となる法人が、法定申告期限までに電子申告せず、書面により提出した場合には、その申告書は無効となり無申告加算税の対象となりますので、ご注意ください。

電子申告の義務化に伴い、法人税等の申告データを円滑に提出できるよう環境整備が進められ、利便性の向上に向けた施策が順次実施されます。なお、これらの施策は、電子申告が義務化されない中小法人等にも適用されます。

8.提出情報のスリム化

(1) 勘定科目内訳明細書の記載内容の簡素化

簡素化の内容は以下のとおりです。平成31年4月1日以後終了事業年度の申告より適用されます。

(参考)「改正後の勘定科目内訳明細書」(平成31年4月1日以後終了事業年度より)(e-Taxホームページ「電子申告義務化についてよくある質問」)

(2) イメージデータで送信された添付書類の紙原本の保存不要

イメージデータ(PDF)で送信した第三者作成の添付書類は、紙原本を一定期間保存しておく必要がありましたが、平成30年4月以後の申告・申請等より、当該PDFが原本として取り扱われることとなったため、紙原本を保存する必要がなくなりました。

9.データ形式の柔軟化

電子申告による提出可能なデータ形式として、以下のとおり新たにCSV形式が認められます。なお、CSV形式を簡易に作成できるよう、国税庁から標準フォームが提供される予定です。

(1) 申告書別表及び勘定科目内訳明細書のCSV形式による提出

法人税申告書別表のうち明細記載を要する部分(注)や勘定科目内訳明細書は、現状のデータ形式(XML形式)に加え、CSV形式でも提出可能となります。 平成31年4月以後の申告のための仕様が昨年12月に公開となりました。
現在までに電子申告を行うにあたっての課題点の1つに挙げられる勘定科目内訳明細書の電子化について、遂に具体的な記載方法が公開となりました。現在の会計システムからe-Tax側で求められるレイアウトへどのようにあわせていくのか、これから対応検討を進める会社が増えていくでしょう。顧問されている税理士さんやシステム開発会社にアドバイスを求めてみても良いと思います。
企業グループの親会社さんについては、グループ会社さんの中の義務化対象法人の範囲だけでなく、それぞれの顧問税理士さんと企業内部での役割分担、税務システムだけでなく会計システムまで確認を行った上で対応方針の策定を進めることをお勧めいたします。
(参考)勘定科目内訳明細書及び法人税申告書別表等(明細記載を要する部分)のCSV形式データの作成方法 e-Taxホームページより

(2) 財務諸表のCSV形式による提出

財務諸表は現状のデータ形式(XBRL形式)に加え、CSV形式でも提出可能となります。平成32(2020)年4月以後の申告から適用される予定です。
なお、財務諸表のCSV形式による提出の際には、各企業が使用している勘定科目に、国税庁から公表される勘定科目コード(注)を付すことになります。
(注)企業開示において標準的に使用されている6,400の勘定科目(EDINETで使用可能な勘定科目)ごとに、数字やアルファベットを組み合わせた勘定科目コードを国税庁が策定し、平成31年度に公表される予定です。

10.提出方法の拡充

(1) e-Taxの送信容量の拡大

平成31年1月以後の申告から適用される予定で「財務諸表及び勘定科目内訳明細書についてはデータ形式の柔軟化及び記載内容の簡素化され、送信容量は大幅に拡大予定です。

(2) 光ディスクによる提出

添付書類が大量にある場合等、e-Taxの送信容量を超えてしまう場合に対応するため、光ディスクによる提出も可能となります。平成32(2020)年4月以後の申告から適用される予定です。光ディスクによる提出が可能となる書類は、別表等の明細記載部分(CSV形式)、財務諸表(CSV形式)、勘定科目内訳明細書(CSV形式)及び第三者作成の添付書類(PDF形式)が対象となるため、申告書全体を光ディスクに格納して提出することはできません。

(3) e-Tax受付時間の拡大

平成31年1月からのe-Tax受付時間は、平日は24時間、毎月の最終土日は8:30~24:00(確定申告期は24時間)に拡大されます。

11.認証手続きの簡便化

(1) 委任を受けた役員・社員の電子署名による電子申告

平成30年4月以後の申告・申請等より、代表者の電子署名に代えて、代表者の(電子)委任状を添付することにより、委任を受けた役員又は社員の電子署名による電子申告も可能となりました。

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