Skip to main content

Japan

「戦略人事サミット -イノベーション創出に向けた人事の取り組み-」開催レポート(7/7)
第2部 パネルディスカッション4

ディスカッション風景 第二部では、富士通マーケティングの人事部長兼ダイバーシティ推進室長の山本と戦略プロモーション統括室担当部長の田中に、特別講演講師の清水氏を交え、富士通マーケティングのイノベーション創出に向けた人事の取り組み事例をベースに、パネルディスカッションを展開しました。

働き方改革へ積極的に取り組む企業が急速に増加している一方で、「働き方改革を進めたいが、どこから手をつければ良いのか」「テレワークへの対応を検討しているが、具体的な進め方が分からない」など、働き方改革に直面する企業が抱えた課題や悩みが顕在化しつつあります。人材マネジメントと経営戦略を連動させて、最高のパフォーマンスを出せる人と組織づくりを行うには、また、働く人が抱える様々な課題を解決するには、人事部門はどのような役割を果たすべきか、様々な側面から議論が繰り広げられました。

ページを移動

イメージ前へ

3.戦略的人事部門であるために

今後、人事部門に求められる役割とは?

島 麻衣子 氏
島氏

最後のテーマ「戦略的人事部門であるために」に移ります。少し視点を変えて、今後の人事部門の役割というものを考えていきたいと思います。山本さんは、富士通マーケティングにおける今後の人事部門の役割について、どのようにお考えでしょうか。


山本 年洋
山本

人事部門の役割を狭い範囲で考えると、働き方改革においては、長時間労働の是正や、文書管理などをどう変えていくか、テレワークへの対応をどうするかだと捉えています。ただし、今後は現場の仕事をどう支援していくかが重要な役割になっていくと思っています。当社では「お仕事さくさくプロジェクト」という現場支援の取り組みをスタートさせました。具体的には、「会議スタイルの革新」「申請ワークフロー電子化」「ペーパーレスオフィスの実現」「サテライトオフィス環境の提供」といった4つの施策を進めているところです。


現場のムダな仕事をなくすことも、人事部門の役割

山本 年洋
山本

こういった施策を進めることは、業務の効率化につながることはもちろんですが、施策を通して現場での仕事を見直し、不要な仕事を廃止するといったこともやろうとしています。例えば、申請ワークフローの電子化で、社員のインターフェースはシステム化されています。しかし当社人事部には電子化されていない帳票がまだ150ぐらいありました。そのうち60種ぐらいは電子化できないと言われていたのですが、なんとか電子化の目処を立て、ワークフローの電子化ができたことを役員に報告しました。すると、「そういうことではなく、今の現場の中でムダな仕事がきっとあるはず。人事部長はムダをなくす判断をすること」とアドバイスをうけました。そんなことがあって、なんでもかんでもデジタル化するのではなく、いい意味で仕事をなくす取り組みを進めています。合わせて、今当社ではRPA(Robotic Process Automation)の準備を進めています。これは、現在労働時間の会議や安全衛生の会議の運用などにおいて、かなり手作業でバタバタしながらやっているホワイトカラー業務を自動化していこうという取り組みになります。


島 麻衣子 氏
島氏

人事部門自らが申請ワークフローの電子化やRPAを活用した業務の効率化と業務自体をなくすということに取り組んでいるということですが、人事部門というのは、そもそもこういった改革に少し消極的なイメージがあると思うのですが、そのあたりは、どのようにお考えでしょうか。


山本 年洋
山本

耳の痛い話で、そのとおりだなと思う部分もあります。経営者や社員からは、人事というのは保守的に見えてしまい、改革の邪魔をする存在であるというイメージですよね。人事というのは社員の生活を背負っているところが少なからずあるので、ミスがなくて当然という風土で育ってきた人事畑の方も多いと思います。新しい制度などを始めても、すぐやめるというわけにはいかないので、どうしても慎重になります。しかし、私自身は、働き方改革という良いチャレンジの機会をいただいていると捉えていますので、一足飛びに進めるのではなく、スモールスタートで、積極的に様々な施策を打ち出していきたいと考えています。


戦略的人事部門へ転換するには、攻めと守りを実践する

島 麻衣子 氏
島氏

清水さん、富士通マーケティングの戦略人事部門に向けた取り組みで、何かございますか。


清水 泰志 氏
清水氏

お話をお伺いして、働き方改革をきっかけに、従来の人事部門の役割がどのように変化していくのかが具体的に分かりました。テーマである戦略的人事部門のあるべき姿を実現するためには、どのような課題があって、またそれをどのように解決していくのか、お話しいただけますか。


山本 年洋
山本

人事部門というのは、少なからずジレンマを抱えて仕事をしていると思います。経営軸と社員軸では違う視点で相反することを進めていかなければならないこともありますし、チャレンジすればいいということだけではなく、現実をしっかり捉えることも必要です。そういったジレンマは、会社が抱えたジレンマであり、ジレンマがあるからこそ、人事部門が必要なのだと思っています。
戦略的人事部門を実現するためには、攻めと守り、両面で新たな取り組みを実践していくことが必要だと当社は考えています。経営の土台となる守りの部分では、既存業務の見直しやRPAを使った自動化などへの取り組みが核となっていくでしょうし、また、健康経営や幅広い意味での働き方改革、受動的な人事制度から脱却して多様な人材が活躍できるような人材マネジメントを確立するためにダイバーシティ&インクルージョンの推進など攻めの施策も進めていきたいと考えています。(図3参照)


図3:戦略的人事部門にむけて

図3:戦略的人事部門にむけて
島 麻衣子 氏
島氏

これまで「多様性を活かした人材マネジメント」「時間生産性の高い働き方に向けて」「戦略的人事部門であるために」と3つのテーマでディスカッションを進めてきました。私自身、働き方改革というと、どうしても長時間労働をなくすということが最初に頭に浮かんでしまうのですが、本日お話をお伺いして、本当の意味での働き方改革とはどういうものなのか、新しいイメージを描くことができました。最後に、パネリストの方々に感想をお伺いしたいのですが、清水さん、いかがでしょうか。


働き方改革は進め方も重要。仮説と検証、改善を重ねる

清水 泰志 氏
清水氏

富士通マーケティングでは、積極的に働き方改革や戦略的人事への転換を進めていらっしゃいますね。私が本日のディスカッションを通じて感じたのは、どういった内容の改革を行うかということはもちろん大切なことですが、それと同時に、どういった進め方をするかが大事であるということです。従来は、目指すゴールを設定して、それに向けての課題をあぶり出し、現状とのギャップを明らかにして、ギャップを埋めるためには何をどうするかのロードマップを綿密に練るというのが、仕事を進める上での王道でした。あるいは、成功している他社をベンチマークにして戦略を練るという進め方もあります。戦略的人事部門への転換を進めるにあたっては、最初からベストな正解はないという覚悟をもった上で、仮説思考をして、まずは検証のためにスモールスタートして、実際に運用しながら、どこまで必要なのかということを探り、改善を重ねるといったアジャイルの進め方が今後主流になっていく予感を抱きました。


島 麻衣子 氏
島氏

田中さんは、どのような感想をお持ちになりましたか。


次の世代の人たちのほうを向いた働き方改革を

田中 貴之
田中

当社の働き方改革への取り組みをお話ししたわけですが、話を聞いて、もしかして「え?そんなもんなの?」という感想をお持ちになった方もいらっしゃるのかもしれません。しかし、様々な取り組みは、定着するのに、すごく時間がかかるものです。ICTは使いにくいと浸透しないですし、改革も試行錯誤を重ねて、ようやく社員に定着していくものだと実感しています。少子高齢化など、これから社会が様変わりしていく中で、人事部門の方にとって、やっぱり「雇用」が最も重要なテーマになっていくと思います。そういったことを考えると、働き方改革を今の社員の人たちだけに向けて進めるのではなく、私たちの次の世代の人たち、これから自分たちの会社を大きくしていく人たちを向いて改革を進めていかなければならないと強く思っています。


島 麻衣子 氏
島氏

会社をどう変えていくか、次の世代の人のほうを向いた働き方改革ということですね。山本さんはいかがでした


注力すべきは、人材マネジメントの再構築

山本 年洋
山本

繰り返しになりますが、私が今最も注力すべきと感じているのは、マネジメントの再構築です。今までのマネジメントがダメだったからというわけではなく、人材が多様化していく中で、これから求められるマネジメントも良い部分は残しつつ、変えていかなければ、事業成長につながらないと思います。当社では2~3年かけて、これからの時代にふさわしい人材マネジメントを再構築していきたいと考えています。


島 麻衣子 氏
島氏

2~3年かけて、新しいマネジメントのあり方の再構築ということでは、先ほど「個々を見つめるマネジメント」というお話しもありました。具体的にはどのようなマネジメントなのでしょうか。


山本 年洋
山本

これまでのマネジメントというのは、メンバーがそこにいて、仕事をする姿が見えていて、声をかければ会話できるといった状況の中で行われてきました。これからはサテライトや在宅、モバイルワークなどによってメンバーの働き方は多様化します。異なるロケーション、勤務体系、キャリア構築に関して多様な価値観を持つ世代のメンバーをマネジメントし成果を出していくには、マネジメントスキルとして、より個対応力の強化が必要だと考えています。マネージャーは個々を見た、新しい働き方に応じたマネジメントスキルの習得が必要になってくると思います。


これからの人事担当者に求められる資質は、現場の業務に興味を持ち続けること

清水 泰志 氏
清水氏

新しいマネジメントのあり方を再構築していくという上で、これからの人事担当者に求められる資質というのは、どういったものがあるのでしょうか。


山本 年洋
山本

例えば、採用や企画といった仕事は、人事部門育ちではなくてもいい人がたくさんいると思います。ベースとして、就業の仕組みはどうなっている?給与はどう?社会保険は?といった人事に関する問い合わせにきちんと対応できる話術や専門的な知識は必要要件かと思います。その上で必要な資質としては、現場の仕事がどう動いているかちゃんと興味を持っている、自分が経験していなくても現場の業務に興味を持ち続けられることです。あとは、ずっと革新し続けられるコンピテンシーを持っていることが人事担当者にはとても大事だと思っています。


島 麻衣子 氏
島氏

最後は、これからの人事部門に求められる資質にまでディスカッションが進みました。ずっと革新し続けられる力という言葉が印象的でした。 パネリストの方々、本日はありがとうございました。ご清聴ありがとうございました。


参加者アンケートに寄せられた感想

  • 経営者として働き方改革への取り組みへのヒントが参考になった
  • 働き方改革に対するとらえ方がより具体的に理解できた
  • 「働きがい改革」という言葉がとても印象に残った
  • 「エンプロイー・エクスペリエンス」主導の改革という点は非常に共感した
  • 生産性向上について、本内容を参考にさらに社内で検討したい
  • 削減ばかりに気を取られていたが、増やすことの重要性に気づいた
  • 本部だけで決定するトップダウン方式を変えて、現場が疲弊している。状況を変えるべきと感じた
  • 社員が納得できる改革でなければならない
  • 社内でどのように改善活動を進めていけばいいか、考えさせられた
  • 人事の実際の課題が聞け、テレワークに関する情報が興味深かった
  • 働き方改革を見据えた人事制度の見直しを図るにあたり、とても参考になった
  • 一般論が多く、もう少し具体的な取り組みについて話してほしかった
  • ITが働き方にどんな貢献ができるか教えてほしかった
  • 実例紹介がとても参考になった
  • 最終部をもう少し聞きたかった
  • 頭の中が整理された

ページを移動

イメージ前へ

関連情報

お問い合わせ

Webでのお問い合わせ

入力フォーム

当社はセキュリティ保護の観点からSSL技術を使用しております。

お電話でのお問い合わせ

0120-835-554 お客様総合センター

受付時間 9時から17時30分まで
(土日、祝日及び当社指定の休業日を除く)
[注] お問い合わせ内容の正確な把握、およびお客様サービス向上のため、お客様との会話を記録・録音させて頂く場合がありますので、予めご了承ください。