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Japan

富士通マーケティングの働き方改革:
RPAでいかに営業活動を支援できるか?
デジタルマーケティング推進室の挑戦 後編

RPAによるデジタルマーケティング業務の自動化に着手

こうした状況を打破し、既存業務を効率化しつつ同時に新たなデジタルマーケティング施策を開拓するための方策として富士通マーケティングのデジタルマーケティング推進室が導入を始めているのが、前回、前々回の記事でも紹介した「RPA(Robotic Process Automation)」だ。前述のように、データベースから大量のデータを抽出してレポートにまとめるような作業は、比較的単純な繰り返し作業である上、人手では極めて長い時間がかかるため、RPAの仕組みに代行させて自動化するメリットが極めて大きいと考えたのだ。

同社では現在、全社規模でRPAによる業務の自動化・効率化に取り組んでいるが、真っ先に手を挙げた部署の1つがデジタルマーケティング推進室だった。既に、国産RPA製品を使っていくつかの業務を自動化する取り組みに着手しており、技術検証の段階にまで進んでいる。

経理部門や人事部門のように定型作業が多く発生する部署と比べると、マーケティング部門は一般的に定型業務が少ないイメージが強い。事実その通りなのだが、限られた人員の中で常に新たな取り組みにチャレンジしていくためには、既存の非定型業務を何とか定型化してシステムで自動化するほかない。マーケティング部門の場合は、業務の形態自体が時代とともに変化していくため、相応のコストを投じてシステム開発を行って自動化を実現しても、次々に新しいニースが発生するためその都度システム改修が発生する。しかしその点、RPAなら比較的低コスト・短期間のうちに自動化を実現できるため、マーケティング業務のシステム化には費用対効果の面でも適していると言える。

ただし、実際にRPAの導入検討に着手してみると、当初は思いもよらなかったような課題の数々に直面したという。実際に導入検討を始める前は、デジタルマーケティング推進室のメンバーは「人手の作業をシステムで記録するだけで簡単に自動化できるだろう」と踏んでいたが、実際にRPAを触ってみるとそう簡単ではないことが分かってきた。一見すると、人が何も考えずに機械的に操作しているように見える作業でも、それをいざロボットに記録しようとすると、「条件によっては、表示される画面をスクロールしないと選択したいリストが表示されない」「この操作のタイミングは、前の処理が終了したタイミングで実行すべきものだがどれだけ間を空ければいいのか」「定期的に変更が必要なパスワードをどうやって入力させるか」など、人が半ば無意識のうちに認識・判断して実行している作業の精度をRPAでも実現するためには、極めて高度なノウハウが必要なことが分かったという。

RPAの実際の導入に当たっては同社の情報システム部門や、RPAソリューションに実績のあるパートナー企業の協力を全面的に仰ぎ、かつデジタルマーケティング推進室の中にもシステム開発の経験者がいるため、試行錯誤を繰り返しながらも一歩一歩着実に業務自動化の実現に向け歩を進めているという。

今後はAI活用など新たな取り組みにもRPAを適用

デジタルマーケティング推進室では現在、既存の人手作業の中からRPAで自動化できそうなもの、自動化の効果が高そうなものを洗い出して、実際に自動化できるかどうか検証を進めているところだ。加えて今後は、新たに発生する業務や、これまで「人手でこれだけ大量の処理を行うのは無理」とか、「1回の処理に時間がかかり過ぎて頑張っても月2回が限度」と判断してあきらめていたような業務を、RPAで自動化していく試みも進めていくという。

例えば、人工知能(AI)の活用などもその1つだ。既にMAツールを中心に大量に収集した顧客データやマーケティングデータを、人がMAツールやBIツールの機能を使って分析している。しかし今後はそれだけでなく、AIを使い、大量のデータを人が見て分かりやすい形にすることでまったく新たな知見を得たり、高精度な将来予測を行ったりしたいとしている。既に一部でそうした試みも始めているが、より高精度なAI分析を実現するには、今よりもさらに大量のデータを収集して分析する必要がある。

そうなると、今でさえさまざまな場所からデータを人手でかき集めるのに苦労しているのに、さらに多くの人手を費やすはめになってしまう。この部分にRPAを適用すれば、さまざまなロケーションから多種多様なデータを自動的に収集・集計し、AI処理の前段となる「データマネジメント」の作業を大幅に効率化できる。AIを使ったデジタルマーケティングのさらなる高度な活用においては、RPAによるこうした自動化が不可欠だと同社では判断しているという。

以上で見てきたように、デジタルマーケティング推進室では、「既存業務の効率化」「新たな取り組みのための手段」という2軸でRPAの導入に取り組んでおり、少しずつ成果が表れつつある。こうした取り組みの過程で得られたノウハウは、自社内だけに留めるのではなく、富士通マーケティングが顧客企業のマーケティング業務を支援する際に提供するソリューションにも適宜反映させていく。デジタルマーケティングを今後積極的に取り入れていきたいと考えている企業にとっても、富士通マーケティングの挑戦は大きな価値をもたらしそうだ。

※記事中の職制・役職等は取材時点のものです。
※本記事は「ITmedia ビジネスオンライン」スペシャルサイト掲載内容を再録したものです。

今こそRPAで働き方改革を!富士通マーケティングがお勧めするRPA導入の進め方 詳細はこちら

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