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第04回 作業の自動化 ~少しだけ考えるような業務のAI化~

AI活用の「いろは」

株式会社チェンジ 執行役員
株式会社ボイスタート 取締役
高橋 範光 氏

2018年12月11日更新

今回は作業の自動化についてご紹介します。前回ご紹介した“デザインの自動化”も、「絵を書く」作業や「設計する」作業と考えれば、一種の“作業の自動化”にあたりますが、それ以外にも様々なパソコン上での作業全般の自動化が今回の対象となります。
さて、パソコン上の作業の自動化というと、通称「デジタルレイバー」「仮想知的労働者」とも呼ばれるRPA(Robotic Process Automation)を思い出す方もいらっしゃるでしょう。
そこで、まずはRPAとAIの違いについて触れ、その後にこれまでのように様々な事例を紹介していきます。

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RPAとAIの違い

RPAは、主にバックオフィスにおけるホワイトカラー業務を代行すると言われるため、作業の自動化を担うAIと極めて似た機能を指すものと考えられますが、構築の流れや思想がことなります。現状のRPAは、各種PCアプリケーションやシステムの操作を、記録・学習させ、自動的に実行するソフトウェアをさします。すなわち、プログラムとして指示したとおりに動くロボットです。一方AIは、作業ややり方を指示するのではなく、「人が知能(脳)で考えておこなった作業を結果から類推して、真似する機械」です。そこにわかりやすいルールがあれば、RPAでも代替可能ですが、単純なルールで解決するわけではなく、説明が難しく、ケースバイケースというようなものにAIが適用されるのです。

例えば、テキストデータをエクセルの指定された位置に貼り付ける作業は単純作業なのでRPAが適切です。一方テキストデータではなく、手書き文字の場合、その文字を正しく読み取れるかどうかは、ルール化されにくく類推が必要なのでAIが適切なのです。

図:RPAとAIの違い
RPAとAIの違い 拡大イメージ

上述したとおり、AIとRPAは相対する概念や技術というわけではなく、むしろそれぞれの得意領域が異なる技術です。よって、うまく組み合わせることでより効果を生み出すものと考えると良いでしょう。

コールセンターでの入力、手書き文字のテキスト化が代表例

手書き入力された書類を再度集計のためにシステムに入力するという作業は、多くの企業でおこなわれているものだと思います。特に、日本語は、ひらがな・カタカナ・漢字が混ざり、さらに文章内にある単語が空白で区切られる(=わかち書き)をしない言語でもあるため、機械によるテキスト化の精度が上がらず、業務での利用はこれまで進んできませんでした。しかし、最近のAIの発展によって、日本語でも手書き文字の認識精度が非常に高くなってきたことを背景に、これらの入力業務を自動化する会社が出てきました。定常的に発生する入力業務が効率化されることは、大きなコスト削減につながるため、すでに、各企業での検討が進んでいます。

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他に、コールセンターでは、対話記録として、通話録音とオペレーターによるパソコン入力によって行なってきました。しかし最近では、通話録音した音声をテキスト化するAI技術が高度に発達してきたことから、オペレーターの入力業務を不要にするコールセンターも出てきています。これは、単にオペレーターの業務効率化だけでなく、通話終了後の入力業務を軽減することによってお客様の電話の待ち時間を短縮する効果、さらにこれまであまり活用されてこなかった音声データの有効活用の可能性なども相まって、検討を進める企業が増えてきています。

“作業の自動化”の真の効果は「いつでも対人作業を可能にする」こと

ここまで記載した作業の自動化の事例はコスト削減効果を中心によく検討されているものです。しかし作業の自動化の真の効果は、「24時間265日いつでも対人作業を可能にする」ことにあります。例えば、2015年にオムロンは卓球ロボットを披露しました。このロボットは、人が打ち返しやすいところにボールを打ち返してくれるラリーの自動化ロボットです。最新のロボットではスマッシュにも対応し追随することが可能になったとされています。このような機械が誕生することによって、卓球の練習はいつでも一人でも行えるようになり、人が成長するのに大きく貢献することになるでしょう。

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また、将棋や囲碁、チェスなどのAIが登場したことは、ゲーム相手としての作業用AIを作ることができるようになったと言えます。自分にあった難易度のAIとの対戦を選ぶこともでき、ゲームを最も楽しむことができるようになるでしょう。そして、最近のソーシャルゲームは対戦相手をAIにすることで、いつでも対戦でき、そこから課金を発生させるというビジネスも生まれてきています。

人口減少に向かう日本において作業の自動化は必須機能

第4回は、6つの役割の3つ目「作業の自動化」を紹介しました。作業の自動化には、我々の業務を代替するという性質と、我々が24時間365日いつでも利用できるサービスを提供するという性質の両面があることがわかったかと思います。特にいつでも利用できるサービスは、我々の生活をより豊かにするとともにビジネスに繋げられるAIの活用と言えます。

ここまで、「自動化」の事例を紹介してまいりましたが、次回からは、「補助/提案」の事例を3つご紹介していきます。次回はその1つ目として「最適行動の提案」を紹介していきます。

著者プロフィール

高橋氏

株式会社チェンジ 執行役員
株式会社ボイスタート 取締役
高橋 範光 氏

株式会社チェンジ執行役員として、ビッグデータやAI(人工知能)に従事

  • 株式会社ボイスタート取締役
  • ビッグデータマガジン編集長
  • 総務省統計局データサイエンス・オンライン講座「社会人のためのデータサイエンス演習」講師
  • 独立行政法人情報処理推進機構 第4次産業革命に対応したスキル標準検討WG委員
  • (一社)オープンガバメント・コンソーシアム 高度IT人材育成分科会理事
  • (一社)データサイエンティスト協会 スキル委員
  • 大阪府立大学 非常勤講師
  • 著書:道具としてのビッグデータ(日本実業出版)

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