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第02回 企業内高齢者の人的資源管理「高齢者雇用の賃金、評価と役割、働き方 ②」

「企業の成長と事業の継続」人事総務編

特定社会保険労務士 杉本一裕氏

2016年12月22日更新

積極的な経営的視点で高齢者を雇用

前回、再雇用制度を選択している企業では退職後、65才まで働くことを選択する従業員が増えていくであろうことや、国からの年金や助成金の併給を前提に給与は一律○○万、減額一律○○%といった賃金設計が多い。しかし、今後は年金などの制度が変わっていく中で役割や能力に応じて支給という時代になるのではないかという話をしました。今回は評価や働き方についてまとめたいと思います。
雇用義務で定年後再雇用しているといった消極的な経営でなく、高齢者を有効活用し企業を発展させる積極的な経営的視点での雇用が重要となります。とはいえ経営を圧迫するような賃金では現役世代にも影響しますので企業個々に高齢者の生活給の下がり幅(在職中の年金がなくなるため)や在籍従業員の平均年齢、高年齢者の人口比率等を把握し人件費データを整理し分析することが必要です。そして企業個々の実情に応じて賃金や役割を見直していくことになります。

将来を考慮した制度変更

年金等の併給分がなくなるので高年齢者の社員にとっては実質的に賃金減となります。世代による不公平感はありますが行政施策の問題であり割愛します。
賃金制度を変えないと「やる気」が失せ、実態の賃金が下がることに対する不満が噴出し高年齢者は単なる余剰人員になるのではないでしょうか。実態の賃金が愕然と下がらぬように考慮することは人件費の増加になりますので売上に貢献してもらわねばなりません。高年齢者層についても役割や能力に応じて、そして若手社員の給与とのバランスも考慮した上で役割制度、賃金制度の構築が必要となります。

役割資格と評価

下記図は紙面上簡単なモデル例ですが役割と資格(お給料)をイメージ化しました。補助職から管理職までの資格群を用意し60才~65才までの再雇用期間に適用するものです。漠然と再雇用で会社に残るといった消極的な再雇用イメージではなく労使ともに新たな役割、賃金のもとでの雇用と捉えているとイメージできます。現役世代用に、類似の資格制度を運用している企業は多い。よって企業個々の特色に応じて下記のようなモデルを策定することは難しいことではないでしょう。
重要になってくるのは評価制度です。例えば、能力を前提に本人と面接し再雇用後のポジションや職種、職務を決めるとします。本人が納得しない場合もあります。その場合に再雇用しないといった対応も考えられますが、説明合意といったプロセスをとるほうがベターです。その時に指標を示すこと、過去の人事評価結果が重要となります。役職定年を55~56歳に設定し資格等級(グレード)を降級させ降給させる制度運用が多いです。この制度では残りの定年までの人事評価を行っていない場合がありますが、その部分も検討していく必要があります。
制度構築にあたり潤沢にお金があるとは限りませんので企業個々で現実的な社員数の推移による人件費予測など行い賃金テーブルを作成することも必要です。

イメージ

働き方パターンについて

誰もが現役時代と同様にフル勤務したいと限りません。人それぞれに「やる気」も違います。また、親の介護など個人的な事情を多く抱える世代です。フル勤務のみの企業が問題だというわけではありませんが、複線的な働き方を用意することも検討されてはいかがでしょうか。
例えば短時間勤務の就労形態に対応することで、フル勤務のみの企業に比べて人件費を抑えることが可能となります。他にも1日の就業時間は変えずに曜日を限定した勤務もあるでしょう。労務アドバイスを行っている立場から複雑すぎる多数のパターンは混乱のもとなので多くとも3パターンぐらいあれば十分だと思います。

最後に

どのような施策であれ定年・再雇用のタイミング(60歳)で、いきなり就労形態や職務、役割を選択変更させるのではなく、事前に社員に再雇用後の自身の役割や貢献度量を考えさせておくべきです。制度は社員が理解して活きてきます。説明会や社員研修等で普段から考えておかせる機会をつくっていくことが肝要です。

著者プロフィール

杉本 一裕(すぎもと かずひろ) 氏

社会保険労務士事務所 SRO労働法務コンサルティング

杉本 一裕(すぎもと かずひろ)氏

社会保険労務士事務所 SRO労働法務コンサルティング 代表

取得資格
・特定社会保険労務士(社会保険労務士/裁判外紛争手続代理人)
・衛生工学衛生管理者
・第1種衛生管理者
・SAP HRコンサルタント

社労士略歴
1989年 社会保険労務士試験に合格、社会保険労務士会に入会
2006年 日本弁護士会の司法担保能力研修終了、特定社会保険労務士試験合格
2006年 特定社会保険労務士として付記登録(紛争解決手続代理業務を行なえる社会保険労務士)
2007年 総務省 年金記録確認/第三者委員会にて専門調査員として活動

著訳書
「よくわかる人事給与業務とコンピュータ活用」(翔雲社)

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