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Japan

第04回 未払い残業問題って

社労士に学ぶ「社員トラブルなどの労務相談を通じてアドバイスしてきたノウハウ」

社会保険労務士事務所 SRO労働法務コンサルティング
代表 杉本 一裕(スギモト カズヒロ) 氏

2011年09月20日更新

よく耳にする単語 「未払い残業」についてお話ししましょう。

イメージ ニュースで「会社が未払い残業分2年分○○円を支払い・・・」などの報道があります。インターネットでは「サービス残業」「未払い残業」などで検索すると多数情報が溢れています。

労働基準監督署の調査でも、

  • 未払い残業がないか

と、その目線で必ずと言って良いほど確認があります。

具体的には

  • 遅刻など切り上げていないか
  • 残業手当など割増されているか
  • タイムカード記録と残業時間に大幅な隔離があるか(残業カットの調査)
  • 時間外を15分や30分単位で切り捨てていないか
  • 残業の対象賃金から役職手当など除外できない手当を外していないか

未払い残業の疑いを持たれないよう、労働時間管理は強化をしなければなりません。この未払い残業問題では指摘されるリスクが大きいのです。未払い分の支払リスクはもちろんですが、遡って額を計算する労力も大変です。

悪意がないとしても、例えば「社員が定時後に意味もなく居残っていた時間も未払い残業では?」と調査対象になります。

  • 同僚と飲みにいく時間調整で、
  • 社内での同好会活動で、
  • 雑談が長引いて、

等々、労働と見なさない時間が多々あるかと思います。

問題は勤務終了時刻と実際に退社した時刻との時間差異の部分です。

時間差異は確認される対象となりますので、勤務管理表の備考欄、もしくは余白に時間差異理由を社員に書かせることが必要です。30分程度以上の差異がある場合に記載する事をお勧めします。

差異理由を記載させる上で注意することは、コピー&ペーストをさせない事です。パソコンで入力できるようになっている場合、必ずと言って良いほどコピー&ペーストが多くなります。

例えば「時間調整のため」という理由が全項目に記載されているなどです。具体的理由を書くことも含めて社員に徹底させる事が必要です。

そして就業規則には

  • 勝手な残業はしないこと
  • 勤務終了後は速やかに退社すること
  • 理由なく居残らないこと

などを明記し、教育することも必要です。

未払い残業対策では、「命令ありきの残業というルール化」と「差異理由の明記」がポイントです。

勤務終了と退出時刻の差異管理をしていない企業は、これを機に検討されてはいかがでしょうか。企業としてリスクを減らすためにも必要です。

著者プロフィール

杉本 一裕(すぎもと かずひろ) 氏

社会保険労務士事務所 SRO労働法務コンサルティング

杉本 一裕(すぎもと かずひろ) 氏

社会保険労務士事務所 SRO労働法務コンサルティング 代表

取得資格
・特定社会保険労務士(社会保険労務士/裁判外紛争手続代理人)
・衛生工学衛生管理者
・第1種衛生管理者
・SAP HRコンサルタント

社労士略歴
1989年 社会保険労務士試験に合格、社会保険労務士会に入会
2006年 日本弁護士会の司法担保能力研修終了、特定社会保険労務士試験合格
2006年 特定社会保険労務士として付記登録(紛争解決手続代理業務を行なえる社会保険労務士)
2007年 総務省 年金記録確認/第三者委員会にて専門調査員として活動

著訳書
「よくわかる人事給与業務とコンピュータ活用」(翔雲社)

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